「運命の3日間」
2日目の審査も
前半を終えたカサハラ青年。
初日の反省を踏まえ
ありとあらゆる可能性をつぶしていき、
万全の準備を整えたと思っていた矢先・・
まさかの初日と同様
「動きやすい服装」を忘れてしまうという
大失態を犯してしまう。
「同じミスを繰り返す人は必要ないよ」
そう演出家に言われたカサハラ青年の
メンタルはどん底まで下降してしまったが
思いもよらぬ展開に、
事態は急変していくのであった・・
演出家
「次はみなさんに”記憶力ゲーム”をしてもらいます。」
まさかの展開だった。
周囲はざわついている。
それもそのはずだ。
前日の審査の
流れからいけば次は・・
「演技審査」が待ち受けていると
予想されていた中で・・
まさかの
”記憶力ゲーム”
柔軟体操で体の柔らかさを
得意げに披露していた人や・・
直前の審査で「調べてきたもの」を
上手く披露できた人・・
そして・・
幾多の舞台やステージを
経験してきた猛者たちも・・
一同に困惑している。
さらに
演出家
「ちなみに失敗した人は脱落になるので、
みなさん集中してくださいね。」
と、演出家は続ける。
その一言に、
会場はさらに凍り付く。
“失敗したら即脱落”
絶対に失敗できない
極限のプレッシャーの中で行われる
「記憶力ゲーム」。
ただでさえ、何かを記憶する時には
冷静になってしっかりと集中する必要があるのに・・
それとは“完全に対極”の
状況で執り行われることとなった。
しかし・・
そんな中でも、この状況を、
割と楽しんでいる人間が一人だけいた。
それは・・・
僕だ。
基本的に僕は、能天気な人間なので、
”ゲーム”と言うワードを聞いただけで
心が「ワクワク」してしまうのだ。
「なんか・・面白いことになってきやがったぜ・・!」