カサハラ
「完全ヤンキーさん、稽古って初っ端から、こんな自由にやらされるものなんですか?」
完全ヤンキー
「いや、最低限の立ち位置や動き方とかは、事前に演出家から伝えられるパターンが多いかもやけど・・・もしかしたら、まずは自由に俺らがやって、それを見て演出家がイメージを固めていくタイプかもしれへんな~」
カサハラ
「な、なるほど・・そんなやり方があるんですね・・!」
完全ヤンキー
「まぁ、演出家の言う通り、とりあえず自由にやってみよか~」
カサハラ
「そうですね・・!」
という訳で・・
『密室で容疑者8人が閉じ込められた空間へ、鍵を開けて“遺族たち”が入っていく』
というところから、
遺族たちのお芝居はスタートとなる。
扉として設定された位置に
僕らは待機して・・
ついに、
“遺族たち”の初めての
そして僕にとって
“本役”で初めての稽古が・・・
演出家
「では”遺族”登場のシーンから行きます。
よーい・・パァン」
開始された。