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どうしたら良いんだろう・・



演出家の合図とともに、

メインの遺族3人に
ついてゆく感じで僕ら5人も


扉から容疑者8人が閉じ込められている
空間に入っていった。




容疑者8人は、
突然の遺族たちの登場と・・

その醸し出される
異様な空気感に硬直する。


そして
ゆっくりと・・


遺族3人と
容疑者8人の会話が始まる。



当然、

僕たちオーディション組の
4人+ヒノウエさんにはセリフはなく・・


その様子をじっと見つめる者・・

室内をうろうろと徘徊する者・・


みな、それぞれだった。


が・・・


カサハラ
(や、やばい・・どうしたら良いんだろう・・)



僕は、その空間の中で
どうしていいか分からず・・


突っ立っている
ことしかできなかった。


そして・・


あれよあれよという間に、
遺族たちの登場シーンはどんどん進み・・・



台本通り遺族のリーダーの“きっかけ台詞”で、
僕ら遺族たちは全員、扉から外へ出ていった。



演出家
はい、一旦ここまで。10分後にもう一度今の“遺族のシーン”をやります




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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。