箱根駅伝3連覇を目指し青学が妙高で合宿
箱根駅伝で3連覇を狙う青山学院大学の選手たちが、この秋、妙高市で強化合宿を行いました。
今大会もユニフォームに妙高市のロゴを付けて走る選手たち。
箱根への意気込みを取材しました。
2025年9月。
妙高の地を駆け抜けるフレッシュグリーンのユニフォーム。
青山学院大学・陸上競技部の選手たちです。
新潟県妙高市で強化合宿を行いました。
青山学院大学は、毎年1月2日・3日に行われている箱根駅伝で、過去8度の総合優勝、4連覇も成し遂げた強豪です。
今大会は3連覇がかかります。
チームの主軸は、絶対的エースでもある、キャプテンの黒田朝日選手。
これまで、箱根駅伝を2回経験しています。
2年生の時に、2区で区間賞を獲得。
そして、2年連続の2区となった前回大会。
10位で襷を受け取った黒田選手は、終盤で一気に順位を上げ、各チームのエースが揃う「花の2区」で、なんと7人抜き。区間3位ながらも、区間新記録の走りを見せました。
4年生となった今年は、キャプテンとして最後の箱根駅伝に臨みます。
絶対的エース黒田選手「チームとしては総合優勝、個人としては区間賞を」
黒田朝日選手
「最終学年ですし、チームを作っていくという立場にはなっていますけど、選手として自分がやることというのは変わらないので、チームとしては総合優勝、個人としてもしっかり区間賞を取るような走りで優勝に導けるような走りをするというのが目標です」
2年連続区間賞の塩出選手「区間新を狙います」
青山学院大学にはもう1人、力のある選手がいます。
黒田選手と常に同じグループで練習を積み重ねてきたという、4年生の塩出翔太選手です。
塩出選手も、箱根駅伝を2回経験。2年連続で8区を任され、どちらも区間賞を獲得しました。盤石の走りで、チームを支えます。
塩出翔太選手
「去年も、2年生の時と同様で8区を走らせてもらって、展開も同じだったので、走りやすくて、本当に区間賞取るしかないと思っていたので、それで取れたのは良かったなと思っています」
Q.今回も区間賞を?
塩出選手
「いや、区間新を狙います。走るんだったら区間新。最後(区間新記録を)自分の名前にして終わりたいです」
2年連続、箱根駅伝で結果を残した実力のある2人。
原監督も黒田選手、塩出選手に期待
箱根3連覇へ。就任22年目となる名将・原晋監督も、2人に期待を寄せます。
原晋監督
「(黒田主将は)確実に(箱根駅伝を)走るランナーなんですよね。故障もしない。キャプテン・4年生だからと言って威張り散らさない。後輩想いの良いキャプテンだと思います」
原晋監督
「塩出もですね。色々な苦労を経て4年生を迎えています。練習は人一倍、この夏合宿は走りこみましたので。この箱根駅伝に挑む姿勢というものはチームの中でも1、2を競うものがあると思います」
合宿で生まれた妙高と青学の固い絆
青山学院大学が、毎年宿泊しているのが、妙高市・杉野沢にある「白銀館」です。
オーナーの竹田純一さん。
選手たちを、20年以上、見守ってきました。
白銀館 竹田純一さん
Q.毎年(青山学院大学に)来てもらっていて、雰囲気はいかがですか?
「あーもう、楽しみですね。必ず来ていただいているので、すごく感謝しています」
ウィンターシーズンの観光地として人気の妙高市ですが、春から秋にかけての、いわゆるグリーンシーズンの集客が課題でした。
しかし、青山学院大学が毎年、妙高に来ていることで、客足も増えていると言います。
白銀館 竹田純一さん
「青学が来ているから、冬のお客さんでも(夏に)一度行ってみようというお客さんもいますし、あるいは青学の練習風景を見せてくれという人たちも結構います」
合宿で生まれた妙高と青学の固い絆。
妙高市は、2020年に、青山学院大学陸上競技部と連携協定を結びました。
それ以来、ユニフォームに、妙高市のロゴが入るようになりました。
このロゴをつけて今大会も箱根路を走る選手たち。
妙高の起伏あるコースで、身体を作り上げていきます。
塩出翔太選手
「一次、二次(合宿)と比べても起伏のあるコースなので、足腰も鍛えられますし、だいぶ、上級生になるにつれて慣れてはくるんですけど、いまだにこの合宿地で一番きついコースはやっぱり、妙高だなと思っています」
およそ10日間に渡って走り込みを続けた妙高合宿。
チームを引っ張るキャプテン・黒田選手と塩出選手は、互いを強く信頼しています。
塩出翔太選手
「正直(黒田が)キャプテンをできるのかなと思っていたんですけど、就任して、ちゃんと発言もしてくれますし、もちろん走りでも引っ張ってくれますし、いまは本当に頼りあるキャプテンだなと思っています」
黒田朝日主将
「駅伝とかに関して言えば、信頼できるチームメイトというか、しっかり走ってくれるだろうなというような、そういう信頼のおけるメンバーかなという風に思っています。特に合宿中に関しては、塩出が誰よりも走って、チームを引っ張ってくれているなとは感じます」
4年生にとっては最後の箱根駅伝
12月11日、チームは、大学で壮行会を行い、箱根駅伝への決意を新たにしました。
黒田朝日主将
「去年、箱根王者の我々、青山学院が、新たな歴史を作るために、新しい挑戦。その舞台が今年の箱根駅伝という風になっています。1年間、しっかり力をつけてきた選手全員で箱根駅伝、総合優勝を目指して、最後走り抜けたいと思いますので、ぜひみなさんの応援をお願いしたいと思います」
4年生にとっては、最後の箱根駅伝。
そして、王者・青山学院大学の強さを示す戦い。
3連覇を懸けた箱根駅伝開幕は、まもなくです。