1200件を超えるクマの出没!対策は?「ことしはブナが大凶作…いつどこで出会ってもおかしくない」専門家が警鐘《新潟》
ことしはエサとなるブナの実が大凶作となっていて、専門家は「いつどこでクマに出会ってもおかしくない」と警鐘を鳴らします。対策グッズを取材!
相次ぐクマの出没。
人里にも姿をみせ県内ではこれまでに9人が襲われケガをしています。
ことしはエサとなるブナの実が大凶作となっていて、専門家は「いつどこでクマに出会ってもおかしくない」と警鐘を鳴らします。
県内で相次ぐクマの出没。
<通報した人>
「クマにやられたの」
さらに…
(リポート)
「クマはこちらの玄関の一番左側のガラスを割って中に入ったということです」
住宅の中にまで入りこむ事態に。
〈被害にあった住民〉
「まさか入ってくるとは思わない」
なぜクマの出没が人里で相次いでいるのでしょうか。
〈新潟大学 箕口秀夫名誉教授〉
「かなり多い。これまで一番多かったのは令和元年、2019年なんですけどそれに匹敵するような多さ」
クマの生態に詳しい新潟大学の箕口秀夫名誉教授です。
本来、山の奥に生息するはずのクマ。
箕口名誉教授は相次ぐクマの出没はエサとなるブナに原因があるといいます。
これは県がまとめたクマのエサの調査結果です。山の奥に分布しているブナは「凶作」。
それも過去最低の数値だといいます。
人里近くに分布しているミズナラ、コナラは「不作」でした。
〈新潟大学 箕口秀夫名誉教授〉
「ことし実は過去最悪の数値。ブナが実らないと人里だとか市街地まで多くのクマが出没をするようになる。人里にエサがあるということを学習するクマがどんどんどんどん増えていく」
エサがあるとわかると同じ場所に繰り返し出没するクマ。
冬眠前のこの時期は人里に出没する可能性がとくに高まるといいます。
〈新潟大学 箕口秀夫名誉教授〉
「10月が一番多い。さらには12月にも過去大量出没の年には人身事故が起きている。いつどこでクマに出会ってもおかしくないんだとそういった意識を持つことが大切ですね」
箕口名誉教授はエサとなる柿やクリなどをなるべく早く収穫することや、クマが活動する朝や夕方の時間帯の外出に注意を呼びかけています。
相次ぐクマの出没。こうした事態をうけ対策グッズの需要が高まっているといいます。
〈パーマーク 若林翔さん〉
「毎年売れている商品ではあるんですけどことしは昨年と比べて1.5倍の売り上げ」
こちらの店では対策グッズを買い求めるのはこれまで登山客が中心でしたが、最近は一般の市民からの問い合わせも増えているといいます。
〈対策グッズを求める客〉
「山には行きたいしクマには会いたくないし何とかいい方法はないかと思って」
店のおすすめはクマに人の存在を知らせるクマ鈴。
〈パーマーク 若林翔さん〉
「クマ鈴いろんな商品があるんですけど音ですね、高い音色、遠くまで響くようなクマ鈴がいいと思います」
街中でも身につけられるよう音を消す機能が付いたものもあります。
また、こちらの「クマ撃退スプレー」は約10メートル先まで噴射することができクマの撃退に有効だといいます。
〈パーマーク 若林翔さん〉
「山に入る場合はこういった商品を身に着けていただいてまず遭わない工夫をしていただければと思います」