藤原さんの意外な経歴、そしてクラウドファンディングによる活動
ビール造りはすぐにできたとしても、美味しいビールを造り続けることは非常に難しいこと。そのチャレンジを応援してくれる方を募るため、クラウドファンディングの募集を行いました。
「佐渡初のマイクロブルワリーでクラフトビールを造ります」と銘打った募集は、三日かからず設定ゴールの300万円を突破し、ラストゴールの700万円も達成しました(2021年9月終了)。
クラウドファインディングで多くの方に支援してもらえたことについて、藤原さんはこう語ります。
「非常にありがたいなという気持ちと同時にプレッシャーも感じていて、佐渡出身の方、佐渡に行きたい方、佐渡を応援してくださっている方、新潟を応援している方、クラフトビールが好きで支援してくださっている方、たくさんいらっしゃるんですけど、ちゃんとしたビールをリターンとして返さなきゃと思っています。」
言葉の一つ一つを丁寧に語る藤原さん。誠実な人柄が伝わってきます。
佐渡初の試みは、多くの共感を生み、支援の輪が広がっています。同じ佐渡で日本酒を作っている天領盃酒造代表の加登仙一さんも支援者の一人です。
「佐渡で初めてのマイクロブルワリーという所もひとつの魅力でありますし、さらに藤原さんのエンジニア気質、そしてエンジニアとしての考え方を活かすことで、新しいビールや発想がどう生まれてくるのか楽しみですね。」
佐渡での新たな取り組みを多くの方が期待している様子が伝わってきます。
今後はホップから佐渡で栽培し、早ければ10月からクラフトビールを提供していきたいと語る藤原さん。
「地場に根付くコミュニティとして運営していきたいと思っています。そして、品質をしっかり担保することで世界から佐渡へと目を向けてもらい、さらに地元の人にも応援してもらえるようにしていきたいです。日本国内にも、佐渡にも美味しいビールがあることを知ってもらうことで、旅行できない時代ですが、いつか足を運んでもらえればと思っています。」
実は地ビール王国と言われている新潟。各地で地ビールが生産されており、地ビール全国第一号は新潟のエチゴビールです。
佐渡に新たな地ビールが生まれ、さらに原料のホップを生産し、地産地消することで地元経済を活性化させながら新たな観光資源を生み出そうとする藤原さん。
異業種からの挑戦ではありますが、ITのバックグランドを活かすことで周囲を巻き込み、大きな取り組みへと発展させています。トキブルワリーの今後の展開に目が離せません。
お店の情報
■お店の名前
t0ki brewery
■住所
新潟県佐渡市加茂歌代458
■お問い合わせ先
contact@beerpint.beer