その後・・
他のキャストのみなさん
そして
相方さんの
フォローのおかげで・・・
コメディ舞台”初日”は
大盛況のうちに幕を閉じた。
劇場を後にするお客さんの
笑顔と言ったら・・
それは他に言い表せないほど
柔らかいモノだった。
プロデューサーのUPさん
そして、演出のトネガワさんも
満足に近い表情をしていた。
しかし・・
僕の中では
説明シーンで
”セリフを噛んでしまった”
ことが・・
そこまでの流れと勢いを
落としてしまったことが・・・
頭から離れなかった。
すると・・
「ケント初日お疲れ〜!」
UPさんがやってきた。
カサハラ
「あ、お疲れさまです!」
UPさん
「お客さんが入った中での初めてのコメディ、どうだった?」
カサハラ
「そうですね・・笑いが起きた時は、本当に気持ちよくて・・もっともっと、笑いを起こしてやるぞって気持ちが乗っていきました」
UPさん
「うんうん」
カサハラ
「でも・・」
UPさん
「でも?」
カサハラ
「稽古中でもうまくできなかった、説明セリフのシーンが、本番でも噛んでしまって・・そこで、流れをぶった斬ってしまったのが、みなさんに本当に申し訳ないというか・・」
UPさん
「うん、まぁあの瞬間はやっぱり止まってしまった感じはあるよね〜」
カサハラ
「たぶん、僕の登場シーンで”笑いが起きた”ことで、僕の中でもブレーキが効かないまま、その勢いのまま、説明セリフのシーンに行ってしまったので、やっぱり自分を制御できなくて噛んでしまって・・・もっと、勢いをセーブして、しっかりセリフを言わなきゃいけないなと、改めて思いました・・・」
UPさん
「う〜ん、でもさ、勢いをセーブしたところで、噛まないって保証はどこにある?」
カサハラ
「・・・え?」