正直なところ
予想外の”歌唱審査”が
行われることになった瞬間。
そして・・
自分の審査順が
予想外の”最初”に指名された瞬間・・・
僕の中で、すべての歯車が狂ってしまった。
もし、少しでも冷静さを保てていたならば・・
あの状況でも、勝率を高められる
”福山雅治”をチョイス出来ていたかもしれない。
しかし、咄嗟に口から出たのは
”干拓音頭”
これまでの旅劇団オーディションでの
失敗が尾を引いていたのか・・・
いや、むしろ尾を引いていたのならば
絶対に”干拓音頭”というチョイスだけは
避けるべきだったはずなのに・・
何故に”干拓音頭”と
口走ってしまったのだろうか。
もうそれからは
すべてがめちゃくちゃとなり・・
あれだけ準備してきた
”演技審査”の方も慌てふためき・・
全くもって見るに堪えない
”演技”となってしまった。
もし僕の予想通りのまま、冷静さを保てたまま
オーディションが進んで行ったのならば・・
もしかしたら
”究極の表現演技”を学ぶための
最後のチャンスを掴めていたかもしれない。
しかし、これ以上思い悩んでも、
後悔は先に立たず。
これが”僕の人生”なのだろう。
何かと、全てが”逆”を行く。
良くも悪くも
予想通りに行く試しがない。
カサハラ
「(はぁ、憂鬱だなぁ・・)」
きっと、今回の僕のふがいなさには
事務所の社長もガッカリすることだろう。