『今日から、君の職業は、正式に”役者”だよ』
そう言われた、あの日から・・・
あの”只者ではない演出家”は、
カサハラ青年にとって”社長”となった。
そう、
ついにカサハラ青年は念願の
”芸能事務所”に所属することが出来たのだ。
という訳で、
事務所からオーディションに送ってもらうための
”プロフィール用”の写真を撮影し、
事務所から色々なオーディションに
プロフィールを送ってもらったところ・・・
早速、”とある撮影”の
お仕事が舞い込んで来たのだった・・・
「了解です~!では、今日撮影で使う”商品”を2人にお渡ししますね!」
そういうと、スタッフさんが
クーラーボックスの中から取り出したのは・・・
某メーカーの結構デカめの”アイスクリーム”だった。
僕はそれを見て・・・
カサハラ
「(え、あ、よっしゃー!!)」
心の中で喜びを爆発させた。
そのアイスクリームというのが・・
”扇型”で、周りはコーンで包まれて、縁にはチョコがびっしりコーティング、中にはバニラアイスたっぷり入っていて、“ザクザク触感”が売りの・・
あの、”大人気商品”だったのだ。
しかも
そのアイスクリームに、僕ももれなくハマっており・・
連夜、コンビニで買って帰るほど
愛食していたものだったのだ。
カサハラ
「(インナー映像の撮影とは言え・・まさかこの”アイスクリーム”の撮影に参加できるなんて・・・う、う、嬉しすぎる!!)」
今回の撮影は、
メーカーや商品名に関して機密事項だったようで
この時まで、“何の撮影なのか”僕も全く知り得ることができなかった。
カサハラ
「(人生初めての撮影は・・・こりゃあ、楽しいことになりそうだ・・!!)」
と、思えたのも
この瞬間までだった。