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エンジニアから転身した若者が目指す新しい農業

コラム

2021.10.01

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【たけちょう商店】農業初心者ながら里山でおいしい野菜を作ろうと奮闘する28歳の若手農家。祖父との思い出を胸に新しい農家のカタチに挑みます。

エンジニアから農家に転身した28歳

見附市出身の竹内俊哉さん28歳。農作物と向き合う日々を送っています。今年の4月、6年間務めた会社を退職。一念発起し専業農家へ転身しました。家電のエンジニアをしていた竹内さんは会社員をしながら2年間、農家になるために様々な準備をしてきました。
幼いころ、趣味で畑をしていた祖父・たけしさんの手伝いを通じて農業と出会い、その楽しかった記憶が今、竹内さんの原動力になっています。去年、クラウドファンディングで100万円を超える活動資金を調達。天然にも負けない「養殖の山菜」を作るためでした。

挑戦を支えてくれる支援者たち

竹内さんの活動を知った三条市の企業が作物の栽培や保管用に倉庫の一部を無償で貸してくれるなど大きな支援をしてくれています。支援をしている金謙製作所の社長、金子謙信さんは初心者から農業を始めた竹内さんの情熱に、心を動かされた1人。

「最初は大丈夫か?と思ったけど、志が高く企画が得意なのできっとうまくいくと思っている。理系の人間が農業をした時、どういう結果を生むか見てみたい」と期待を寄せています。
竹内さんは実は今年パパになったばかり。そんなタイミングでの思い切った転職に妻の夕佳さんは
「やりたいと言ったら聞かないので、やらせてあげるのが一番。金銭面で多少は不安があったけど、期待の方が大きいです」と明るくサポートをしてくれます。
家族の支えもあり、実家の一角にもハウスを建てた竹内さん。アスパラやきゅうり、トマトなど多くの野菜の苗が植えられています。
祖母のきよ子さんが見守る中苗の手入れをする竹内さん。「じいちゃんがずっと作っていたものと同じ品種を育てて、じいちゃんの作った味を再現したい」と誓います。
こちらはタラの芽。300株を山に植え替えて栽培する計画です。「プロの農家ではなく技術もないので、プロの方々があまり作っていないもの、珍しいもので価格がつきやすいものを選んで作っていきたい」と竹内さん。

無農薬、有機栽培にこだわり、季節にあわせた作物を育てる事で、年間を通して利益を出せる農業を目指します。戦略をたてて農業にとりくむ竹内さんのもとには、力を貸してくれる頼もしい友人たちが集まります。

農業アベンジャーズが挑む、新しい農業のカタチ

友人たちはそれぞれが仕事や学校に通う傍ら、週末を使って農業に協力します。

本業で製造業に従事する大倉秀之さんは野菜生産のスケジュール管理を担当。土日しか農作業できない分、前日に作業方法をオンラインで送って効率を高めています。

撮影が得意な関口耕太さんは農家の活動をYouTubeで発信する広報担当。建築系の学校に通う佐野菜々緒さんは商品のPOPやHPのデザインなどを手掛けます。

家電のエンジニアをしている古川元一さんは一般的には長年の経験に支えられている農業にデータに基づく工学の技術を転用する役割を担います。

竹内さんいわく「それぞれがデザインやテクノロジーなど一芸をもって垣根を超えるビジネスをするための農業アベンジャーズ」それぞれの知恵を結集して、様々な分野の技術を掛け合わせた新しい農家の形に挑みます。
彼らは実際の野菜づくりにも参加します。現在栽培をしている「トンビマイタケ」というキノコ。県内ではほとんど作られていない希少なもの。文献やネットで調べたり、試行錯誤しながら、最初の年の挑戦が始まっています。
「おいしい、楽しいが記憶に残る野菜を作りたいと思っています。『好き』という情熱があればできるし、挑戦し続ければいずれは形にできると思っています」

新しい農家のカタチにチャンレンジする、竹内さんの挑戦は始まったばかり。里山で育てる山菜や野菜を通して、おいしい、楽しい輪が広がっていくのが楽しみですね!

取材先の情報

■たけちょう商店(竹内 俊哉さんの会社)
https://www.instagram.com/takecho_agri/
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