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”最後の舞”


何故なのだろう・・


僕の口から出たのは”干拓音頭”の4文字だった。


おじいさん(審査員)
「ん、干拓音頭?を、歌って踊る?どういうことかね?」



カサハラ
「えーっと、僕の地元の新潟県の旧紫雲寺町という地域は、その昔・・・」




僕は、特に聞かれもしなかったが、
”干拓音頭”の・・・

そして、故郷の旧紫雲寺町の歴史を・・

オーディションの場でつらつらと説明してしまった。


カサハラ
「あ、すみません・・オーディションと全然関係のない話をしてしまいました・・」


おじいさん(審査員)
「まぁ、歌って踊ってくれるのなら、こちらとしては選考しやすいですから問題ないよ~!じゃあ、早速どうぞ~」


カサハラ
「・・は、はい!」



そして・・・


僕は無我夢中になって
”干拓音頭”を歌い踊った。


”歌い”といっても

干拓音頭の正式な歌詞は
未だに分からない状態・・

ただただ踊りの”覚え歌”を
ただ必死に歌いながら・・

必死に踊り狂った。


カサハラ
「(これがきっと”最後の舞”になることだろう)」



と、想いながら・・


おじいさん(審査員)
「は~い、ありがとうございました~じゃあ、次の方~」


カサハラ
「あ、ありがとうございました・・!!」



その後・・・


他の4人の参加者も
自己紹介と歌唱審査が順番に行われ・・

その次に”演技審査”が行われた。


演技審査では、事前に用意された
”子供向け作品の1ページ分の演技”
をその場で披露し・・・


流れ作業的な感じで
その日のオーディションは全て終了した。


カサハラ
「(きっと、今回も結果は同じだろう・・・)」



きっと・・・


”不合格”となるだろう。
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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。

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