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もう限界かも・・・



“音楽コース”から、


“俳優・タレントコース”



に、変更することで・・



「このレッスンも、
もう意味がないんだろうな・・」




と、日々のレッスンに
まったく身の入らない日々が続く。


そんな毎日を過ごしているうちに・・



“10月の勝負のオーディション”は、
あっという間に終了していた。




10月組(認められた組)の中には、



本番で上手くいった人もいれば、

あまり良い評価を受けなかった人もいたり・・・



改めて、この世界の厳しさを
知ることとなった。






そして、
次は“残り組”の番。




講師と教務課のみなさんは
“10月組”のフォローを続けながらも




僕たち“残り組”のために
本腰をいれてくれることとなった。






ステージングのレッスンでは
講師からパフォーマンスの魅せ方をみっちり教えてもらい



さらには“10月組”のメンバーからも
客観的な意見やアドバイスをもらえるという・・・



今まで以上に手厚いサポート。




そして、DTM(作曲の授業)では、

あの講師“F”が生徒一人ひとりと
しっかりコミュニケーションを取り


どんなジャンルが向いているのか、
どんな方向性が良いのかという部分を

しっかりと詰めていき・・


各自オリジナル曲の制作を進め、
さらには、講師“F”が全員のオリジナル曲の
編曲・ブラッシュアップをしてくれる。


あの”某国民的男性アイドルグループ”
楽曲制作にも携わっていた音楽業界の超一流に


自分のオリジナル曲を
“一緒に仕上げてもらえる”という



これ以上ないサポート体制の中・・




年末に控えた、
12月の定期審査会に向けて・・

それぞれが、しっかりと準備を進めていく。



ちなみに2月の
“勝負のオーディション”前の

最後の審査会は、
次の12月の定期審査会。




この12月の定期審査会でも、
今まで通り審査結果は順位で発表される。



しかし、12月の定期審査会で
順位が発表されるのは


“残り組”のメンバーのみ。



“10月組”も一応、
審査会には参加するけれども・・


審査順位には加えられない。



この審査会で重要な点。


それは・・


上位に入ったメンバーは、
2月の“勝負のオーディション”で・・



パフォーマンス時間を
「長め」にもらえるということ。





審査順位の上位と下位では、
およそ1分近くも与えられる時間に違いがあり・・・


下手して下位になってしまうと
制作したオリジナル曲を再度・・


“短めに作り直さなければならない”


という最悪の可能性もある。




ちなみにこの時点で
10月組と、養成所を去っていった人数を除くと・・



“残り組”の人数は
およそ40人。



入所した全員がもれなく
“勝負のオーディション”に出られる
こと自体は間違いないが・・


やはり個人のレベルの差によっては・・・



このような待遇となってしまう
とても厳しい世界なのである。






と、ここまで“音楽コース”の
これからの流れを説明したのだが・・



僕は“俳優・タレントコース”




2月の
“最後の勝負のオーディション”に出場する身。





“残り組”のみんなが12月、
そして、勝負の2月に向けて



全力で日々、“音楽コース”の
レッスンに取り組んでいる中・・・


僕は、心ここにあらずの状態が続いていた。




とは言っても、
ガタイのいい人から




「とりあえずコース変更のことは内緒で」




と、言われているため、
今まで通り“音楽コース”のレッスンに参加し、




周りの士気を下げないように表面上は、
ステージングのレッスンもDTMの授業も、
みんなと一緒にちゃんとこなしていくしかなかった。



でも、レベルアップしようと
必死に練習する仲間の姿や



親身になって
フォローしてくれる講師の方々に



これ以上
“隠し続けて一緒に過ごす”のは・・



僕の心が持たなかった。






「もう限界かも・・・」





僕は、同じ境遇のマーシー
相談することにした。



マーシーも“俳優・タレントコース”に変更すると決めてからも
ちゃんと音楽コースのレッスンには毎回参加していた。



きっとマーシー自身も

みんなへの「申し訳なさ」というものを

抱えながら過ごしていたかもしれない・・


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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。