スタッフさん 「では、本番まで、こちらで待機をお願いします。」
出演者4人と紹介者メンバーは少し狭めの待機エリアで、
本番開始まで、じっと待つこととなった。
用意された椅子に座ると
他の出演者と膝が当たるくらいの距離。
3人の顔をチラッと見てみた。
まずは、超絶笑顔が素敵な爽やかイケメン。
そして、色黒で健康的な若さ溢れる18歳のスポーティイケメン。
さらに、190㎝近い高身長のカリスマ美容師っぽいイケメン。
「(いや、みんなめっちゃイケメンやん!
これグランプリ獲るの無理じゃない?)」
さっきまでの淡い妄想から現実に戻された。
このメンツに、どうやって勝てるというのだ・・・
僕は頭を抱えた。
この中じゃグランプリを獲るどころか、
このメンバーと見比べられたら・・・
視聴者や芸能関係者から
全く印象すら残らないのではないか・・
他の3人も、お互いを見合ってか、
グランプリ獲得という難題を前に
少しピリピリした緊張感に包まれていた。
そんな様子を察した
ミセスアクティブこと「Nさん」は
「よし!せっかくだから、みんなで記念写真を撮ろう!」
と提案。
出演者4人を強引に並ばせて、
「はい、ち~ず!」
と、パシャリ。
それをきっかけに、少し緊張がほぐれ、
お互い自己紹介をしたり、会話がはずんだり、
和気あいあいとした雰囲気に包まれた。
そして、その会話の中心にいるのは、
やっぱりNさん。
「(この人は本当にすごい人だなぁ・・・)」
心から感心した。
すると・・・
スタッフさん
「まもなく本番になりますので、舞台袖に移動します」
「つ、ついにきたか・・」
僕ら4人と、紹介者メンバーは、
舞台袖に移動。
大勢のスタッフさんや、マネージャーさんなどでごったがえす中、
僕らは袖の端っこからステージの様子を伺うことに・・・
「も、もうすぐ本番スタートだ・・・」
全国放送、そして、生放送。人生最大のチャンス。 これを逃したら、次はないかもしれない・・
心臓の音を感じるほど、
緊張感が高まっていた。
そして・・・
『お昼や~すみはウキウキウォッチング!
あっちこっちそっちこちいいとも~♪』
あのお馴染みのテーマソングが
スピーカーから流れてきた。
いいとも青年隊のダンスに始まり、
金曜レギュラーのみなさん、そしてタモリさんが登場。
そう。いつものように
「笑っていいとも!」のオープニングがスタート。
ただ、いつもと違うのは・・・
それを「テレビ越し」に見てるのではなく、
「舞台袖」から見てること。
一気に緊張感が増す。
そしてオープニングが終わる頃・・
スタッフさん
「では、間もなくみなさんの出番です。
セットの後ろに準備をお願いします」
「き、きたか!」
スタッフさんに促され、
出演者4人と、紹介者メンバーは、
リハーサルと同じ舞台セットの裏へ。
そしてエントリーNo.1の僕から扉の前にスタンバイ。
僕のすぐ後ろにNさんも一緒に待機。
そして・・
カサハラケント (笠原賢人)
1988年5月17日生まれ
新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身
2011年、大学を卒業後、
役者・絵描き・クリエイター活動を開始。
役者としては、
主に舞台(40本以上)やCM等で活動。
絵描き・クリエイターとしては、
個人や企業・行政から依頼多数。
横浜の商業施設でのグッズ販売に、
ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは
自身作成のロゴがメイン採用。
2019年には、
地元新発田市の図書館で個展も開催。
また、2018年からは
新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。
2021年に高校生とともに企画・制作したCMは
「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。
その他にも、
舞台やコントライブの脚本や、
人気バンドユニットの小道具制作など
幅広くクリエイター活動を展開。
将来の夢は、
「新発田で映画を撮る」こと。
そして、全国の人に
「新発田」を「しばた」と
読んでもらえるようになること。