台本を仕上げるまでに
与えられた1ヶ月間の猶予。
僕は改めて
”台本の構成”作りに着手した。
とは言っても・・
半年間で一文字も
書けなかった僕としては
「果たして、たったの1ヶ月で台本を書き切ることができるのか!?」
という不安を
取り除くことはできなかった。
あの半年間で
ケイスケはちゃんと
”書いてきた”
おそらくこの1ヶ月間で
あの短編集も、もっと精度を上げてくるだろう。
「これはもう、ケイスケの台本で2人芝居になる可能性が高いだろうな・・」
そう思った。
ならば・・・
僕がこの
与えられた1ヶ月で・・
無理して台本を
書き上げる必要はあるのか?
それこそ無駄な労力を
働くだけになってしまうのではないか?
そんな逃げの意識
さえ生まれ始めていた。
が、そんな時に
ふと、ケイスケの
あの言葉が頭を過った。
『俺ね、ケントさんの台本読むのかなり楽しみにしてたんですよ〜なんなら、今回の2人芝居は、ケントさんの台本でやりたいって思って、誘ったくらいですから〜!』