そして、本番3日前。
「お〜やってるか〜?」
トネガワさんが
稽古場にやってきた。
カサハラ
「忙しいところありがとうございます!」
ケイスケ
「ありがとうございます!」
トネガワさん
「いいよ〜」
さらに、この日は
音響・照明を担当する
”田中さん”も
稽古場にきていただき・・
もろもろの打ち合わせと
実際に本番を想定して
音響の合わせも
してもらうこととなった。
ちなみに田中さんも
トネガワ作品の常連で・・
お互いによく見知った4人が
久々に集う形となった。
トネガワさん
「どんな感じで進めていく〜?」
カサハラ
「あ、そしたら・・・これから少し田中さんと音響の確認をするので、30分後に音響を入れて本番さながらに通してやっていけたらと思います!」
トネガワさん
「OK〜、あ、じゃあ待ってる間に台本読ませて〜」
カサハラ
「あ、は、はい・・!」
僕はトネガワさんに
台本を手渡した。
すると、トネガワさんは
台本をペラペラとめくり始めた。
その速さは1ページ10秒も
かからないくらいのスピード。
カサハラ
「え?トネガワさん、何やってるんですか?」
トネガワさん
「読んでる」
カサハラ
「え!?そんな速さで本当に読めてるんですか!?」
トネガワさん
「うん」
その速さは
まさに常軌を逸している。
ケイスケ
「とりあえずこっちも音響の打ち合わせ始めますか?」
カサハラ
「あ、うん、そうだね・・あ、田中さん、よろしくお願いします」
田中さん
「はい、よろしくお願いします」