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一文字も

そして、12月某日。

僕らはその日
都内の居酒屋に集合した。


2人で会うのは
久しぶりのことで

乾杯を交わした後は
軽く近況を話しながら・・・


本題へと進んでいった。


ケイスケ
「ケントさん、早速、お互いに書いてきた台本を読み合いませんか?」


カサハラ
「そ、そうね!じゃあ、まずは、ケイスケの台本から読ませてもらって良いかな?」


ケイスケ
「良いですよ!こちらです〜!」


ケイスケはカバンから
A4サイズの束を取り出してきた。


それは、予想以上の分厚さ
僕は驚きを隠せなかった。


カサハラ
「え?け、結構書いてきたね・・・」


ケイスケ
「はい、短編集にして、5本くらい書いてきました」


カサハラ
「短編5本!?・・な、なるほどね〜!」


ケイスケ
「いろんな要素を入れてみたくて、短編に分けて書いてきたんです〜!」


カサハラ
「なるほどね・・じゃあ、早速読んでもいい?」


ケイスケ
「もちろん!お願いします〜!」










黙読を続けること、20分。


カサハラ
「おお〜!!良いね〜!!面白かったよ!」


ケイスケ
「お!マジっすか?良かった〜空いてる時間にコツコツ書いていったんですよ〜」



ノリで生きてる
感じのケイスケも・・

こう言う部分は
結構真面目なのだ。


カサハラ
「なるほどね〜よく書いたね〜」


ケイスケ
「じゃあ、次はケントさんの番ですね!」


カサハラ
「え、何が?」


ケイスケ
「ケントさんの台本、早く読ませてください〜!」


カサハラ
「あ、そうね・・」


ケイスケ
「俺ね、ケントさんの台本読むのかなり楽しみにしてたんですよ〜!なんなら、今回の2人芝居は、ケントさんの台本でやりたいって思って、誘ったくらいですから〜!」


カサハラ
「あ、そうだったの・・?」


ケイスケ
「さぁ、早く〜」


僕は、リュックに手を伸ばして・・・

ケイスケから中身が見えるように
リュックの口を広げてみせた。


ケイスケ
「え?何も・・・入ってない、けど?」


カサハラ
「あ、うん」


ケイスケ
「ケントさん、台本は?」


カサハラ
「ごめん」


ケイスケ
「え?」


カサハラ
「まだ・・・




一文字も書いてない


ケイスケ
「はぁ!?」


つづく・・・

P.S.

いやぁ〜、ケイスケの立場になったら、ふざけるな!ですよね、まったく・・・
でも、ただただサボってたわけじゃないんですよ、頭の中では構想は練られていたんですけど、中途半端に書き始めるのが怖くててですね、ちゃんと考えてはいるんです、でも時期尚早というか、たぶん書き始めたらサクサク進むと思うんですけど・・

って、毎週このコラムを書くときも自分自身にこんな言い訳をしながら、いつも期日ギリギリに入稿しています。当時から変わっていないですね・・・汗

あ、ちなみに、
先日ケイスケから連絡が入り・・・

「やっと俺が出てきましたね」と。

まさか、コラムを読んでくれているとは思いませんでした。笑

ありがとう〜



次回!!

半年間何をやっていたんだと、ケイスケから罵倒されることとなるカサハラ青年。ただ、自身の頭の中にはちゃんと台本の構成だけは作っていた・・そのことを伝えて、期日を延ばしてもらうよう説得するのだが・・・果たして2人芝居の台本はどうなるのか!?

お楽しみに〜


カサハラケント

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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。

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