今回は、2週間の稽古に本気で挑み・・・
悩んで、悩んで、
汗ダラダラになりながら、食らいついて・・・
それでも、最後の稽古まで役作りが完成しなくて・・
だけど、小屋入り後の場当たりで、
探し続けてきた”答え”がやっと見えきて。
今なら、自信を持って
舞台のステージに立てる。
そこまでやってこれたのだ。
「(きっと僕も、次のステージに進むときが来たのかもしれない)」
そう思うと、全身に力がみなぎってくる。
「(2時間後のBキャストのゲネプロが・・今回の舞台の中で一番人生を左右するタイミングになるかもしれない・・・最高の準備をして最高の演技をして・・大手の芸能事務所に必ず所属して見せる・・!)」
Aキャストのゲネプロが終わった直後、
まだキャストの皆がクールダウン中に談笑しているさなか
僕はステージ上の片隅で
黙々とストレッチを開始した。
次の集合時間までは
およそ1時間半。
時間はかなりある。
みなと同じようにリラックスして過ごすのも
次のBキャストのゲネプロに向けて、コンディションを整えるのにきっと良いはずだ。
それに、1時間半も使って、
ストレッチや完全ヤンキーから教えてもらった
発声練習に費やす必要は・・・正直ない。
ただ個人的に
この湧き上がってきている気持ちを、
モチベーションを途切れさせたくない
単純にそれだけが理由だった。
それに・・・
いつも頼りにしている完全ヤンキーも
演出家からの二言を聞いた後は
また殺気立った目つきに戻り・・・
気軽に話しかけられる状況ではなかったからだ。
「(きっと完全ヤンキーさんも、このゲネプロに人生を賭けてるに違いない・・・とりあえず、Bキャストのゲネプロまでは自分自身でしっかり準備を整えよう・・そして、2人で、いやオーディション組のみんなでチャンスをつかみ取るんだ・・!)」