午後20時。
この日の稽古が終了した。
演出家の言う通り、この日
僕らオーディション組は”見学のみ”となり・・
ずっとスタジオの端で、
稽古の様子をじっと見つめているだけだった。
そして、他の出演者が
帰り支度をしている中・・
僕らは演出家のもとに集合させられた。
演出家
「では、君たちの配役を発表します。
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左から、遺族A、遺族B、遺族C、遺族D、遺族E、以上。
明日からは稽古に参加してもらうから準備してきてね」
そう言うと演出家は、
そそくさとスタジオを後にした。
僕ら5人は、動くことができず・・
ただただ、
言いようのない虚無感だけが
その場に漂っていた。
”遺族C”
それが、
僕の役者人生で、
初めて与えられた・・
役の名前だった。
つづく・・
演出家から、配役を発表されたときは、本当にいろんな思いが駆け巡りましたね。僕にとっては”初舞台”だった訳なので、まだアレですけど、舞台経験者のヒノ君をはじめ他のオーディション組の気持ちはとても複雑なものだったかもしれません・・
次回!!
ついに配役が発表されたカサハラ青年!翌日からは遂に、”稽古参加”となり、初めての舞台稽古を経験することとなるが・・・まさかの展開にまたも全身が震えあがることになる。そんな中、必死に食らいつこうとするカサハラ青年であったが、あの時感じた”違和感”が、現実のものとなってしまうのであった。
お楽しみに~!!
カサハラケント
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