そして・・・
机と椅子の回収当日。
僕は都内のレンタカー屋を出発し
一般道を通りながら・・
安全運転で神奈川県の
のどかな町にある小学校へと向かった。
小学校に到着すると
実弟が外で迎えてくれて
まずは校長先生に
その旨ご挨拶をさせていただき
「何かあったら、笠原先生に責任を取っていただきますから」
という冗談とも本気とも思われる
一言を刺されたのちに・・・
学習机と椅子が置いてある
教室へと案内された。
実弟
「この中から使えそうなのを選んでね」
カサハラ
「OK!ありがとう〜!」
今回、舞台の設定が
”高校”であるため
「小学生用の机と椅子だとサイズ的に大丈夫?」
と、実弟から懸念されていたのだが・・・
実際に用意された
机と椅子を確認してみたところ・・
「全然問題なし!」
だった。
「(よし・・これで、「舞台セット」問題は完全に解決だ・・!!早速レンタカーに詰め込んで、保管場所のケイスケのアルバイト先に運ぼう・・)」
と、僕は机と椅子を持ち上げようとしたところ・・
実弟
「あ、ちょっと待って」
カサハラ
「え?」
実弟
「まだ少しだけ時間ある?」
カサハラ
「あ、まぁ、あるっちゃあるけど」
実弟
「そしたら、これ読んで少し待っててもらっていい?」
カサハラ
「え?」
すると実弟は僕にとある本を渡した。
それは・・
童話 ”さるかに合戦” の絵本だった。
カサハラ
「え?これを読んで待つの?」
実弟
「うん。ちょっと他の先生方にOKだったって伝えてくるから」
カサハラ
「え?OKって何が?」
実弟
「あ、実はね、うちのクラスが今度 ”さるかに合戦の劇” をやるんだけど、子ども達が劇ってどうやるものかあんまりイメージができてなくてさ」
カサハラ
「うん、え?」
実弟
「ちょっと兄さんに、お手本を見せてもらいたくて」
カサハラ
「うん、え?」
実弟
「これから子ども達の前で」
カサハラ
「うん、え?」
実弟
「”さるかに合戦”を、兄さんに一人芝居してもらっていい?」
カサハラ
「うん、え?・・・・はぁ!?」
つづく・・・
いやぁ〜、もちろんですけど、これ全部
”実話”ですからね。汗
まさか、2人芝居の本番を迎える前に、一人芝居を経験することになるとは・・
こんな展開、脚本書こうと思っても思いつきませんからね。笑
次回!!
実弟から、まさかの一人芝居を要求されたカサハラ青年。子ども達に”劇”の面白さを伝えるためにも、ここで下手な芝居を打つことはできない・・そして、もうひとつの大きな「台本未完成」問題は・・果たして解決することができるのだろうか!?
お楽しみに〜!
カサハラケント
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