演出家
「はい、ストップ!もう少しだ。もう少しで決まる!
じゃあ、最後そこの3人だけでいくよ!」
最後の審査は
非情なまでに展開してゆく。
ここでまた男性2人が脱落。
5人から3人に絞られる。
演出家のボルテージが
一気に上がりはじめる。
その3人に、
僕も選ばれる。
なんで!?
なんでなの!?
演出家
「よしこれが最後!
ホラー映画を見ている演技、よーい、はい!!」
分からない!
もう分からない!
僕、何もしていないじゃん!
こんなの演技じゃないよ!
ただ胡坐をかいて地面に座って、
ただただ正面を向いているだけで・・・
この状況を理解できずに
ただただ混乱しているだけだよ・・!
もう怖い!怖い!
なんなんだ!
この演出家・・
意味が分からない!
何をやらせたいのか
意図が分からない!
嫌だ!もう、止めて・・
もうこれ以上・・・
僕を苦しめないでおくれ・・!