「はい、みなさんお待たせしました」
そう言いながら実弟は
自分の教室に入り
それに次いで
僕も室内へとお邪魔した。
教室には子ども達
そして、後ろの方には
何人か先生方もいらっしゃった。
実弟
「では、これから、先生のお兄さんが、みなさんの前で劇をしてくれます」
カサハラ
「あ、よろしくお願いします!」
子ども達
「よろしくおねがいします!」
実弟
「先生のお兄さんは、俳優というお仕事をしていて、たくさんの人の前で劇をしたりしてます」
子ども達
「へ〜!」
実弟
「みなさんも発表会に向けて、お兄さんの演技をしっかりみて、勉強してくださいね」
子ども達
「はい!」
実弟の”教師姿”というものを
僕はこの時初めて見ることとなった。
カサハラ
「(おおお・・しっかり先生をやってるじゃないか・・)」
不思議と胸が熱くなった。
カサハラ
「(これは、しっかりと子ども達に”劇”を見せてあげなければ・・)」
実弟
「では、早速、兄さんお願いします」
カサハラ
「あ、はい、では・・・これから”さるかに合戦”の劇を、一人芝居で始めますね〜!」