それから・・
実弟が呼びにくるまでの
数分間。
僕は必死に
”さるかに合戦”
の絵本を読み込んだ。
”さるかに合戦”
なんとなく小さい頃に
読んでいた記憶はあるけれど・・
まさか大人になってこんなにしっかりと
読み込む時が来るなんて思っても見なかった。
「(大人になってから読むと、なんか印象が変わるなぁ・・・)」
僕は割と動物の中で
”さる”が好きなので・・
さるが悪さを働く内容に
少し心を打たれる気持ちで読み進めた。
すると・・
実弟
「兄さん、出番だよ」
実弟が呼びに来た。
カサハラ
「OK、今直ぐ行くぜ」
僕は荷物をまとめて
実弟の後ろを追いながら
子ども達の待つ
”教室”へと向かっていった。