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これから


それから、残りの7公演も
誰一人怪我なく、無事に上演することができた。


本番が始まった当初は初日だけチケット完売で
他の回はまだ空席があったようだったが・・

その後

舞台の評判がどんどんと広がっていき・・
ほぼすべての公演で満席を記録するほど

大盛況の中、舞台は幕を閉じた。


そして・・

実は、この公演期間中に、あの

“元アイドルで同じ職場に勤めているNさん”

が、こっそりと舞台を見に来てくれた。


上演後に、劇場の出口でお客様をお見送りしている最中
急にNさんから話しかけられたときは驚いた。


Nさんは興奮が冷めやらない様子で
舞台の感想を僕に矢継ぎ早に述べたあと・・・


ケントはステージ上で輝く人よ~!“これから”が楽しみだわ~!


そう言い、笑顔で劇場をあとにしていった。



とても嬉しかった。


ずっと、応援してくれたNさんに
そう言ってもらえたことが。


そして、


“役者”としての姿を見てもらえたことが。




でも・・



この公演期間中も、すべての舞台が終演した後も・・
ただ一つの不安だけを拭うことができなかった。


それは・・・


これからのこと、である。



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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。