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【ライブレポート】終活クラブ《公式お兄ちゃん》宣言も飛び出したキュウソネコカミとのツーマンライブ。ハイパーウルトラ超特急ツアー 初日NEXS新潟公演

イベント

2024.11.21

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2024年11月4日(月祝)、終活クラブ2nd EP Release 2MAN seriesハイパーウルトラ超特急ツアー1本目。キュウソネコカミをゲストに迎え、終活クラブの地元新潟で開催されたライブをレポートする。

所狭しと集まったお客さんで溢れるNEXS新潟。この日は親子連れも多く、Sサイズでもぶかぶかな終活Tシャツを着たお子様の姿も珍しくなかった。地元新潟に根ざし、何度もライブを重ね活動してきた終活クラブ新潟公演ならではの光景だろう。
この日のトップバッターはキュウソネコカミ。24年春にメジャーデビューを果たし1年未満の終活クラブに対し、メジャーデビュー10周年を迎えた大先輩。全国の大型フェスに引っ張りだこ、自主企画でアリーナライブも大成功させているバンドシーンのトップランナーだ。
キュウソのツアーでは同じくNEXSでのツーマンライブを経験している2組だが、今日は後輩終活クラブが後攻。呼び呼ばれの微笑ましい交友関係とは裏腹に、前回とは終活クラブにのしかかるプレッシャーの訳が違う。

LIVE REPORT

キュウソネコカミ

17:00、この2組では決して聴くことのないLowチューニングの重低音がNEXSの巨大ウーファーから鳴り響く。キュウソのこの日のオープニングSEはFEVER 333のBITE BACK。頭の中で日米のやんちゃ者の背中が不思議と違和感なく重なる。

キュウソネコカミ [Photo by 佐藤なつ]

終活クラブのバックドロップを背にメンバーが登場。SEに合わせたフロアのクラップがアグレッシブでビリビリくる。Key.Vo.ヨコタがお子様たちに手を振りピースフルな空間かと思いきや、バックSEは掻き立てられるような凶暴感が突き刺さるFEVER 333。SEの時点で既に入り交じったカオスがなんともキュウソらしい。

Vo.Gt.ヤマサキ セイヤ [Photo by 佐藤なつ]

『西宮から来ました。キュウソネコカミです。どうぞよろしく!』とVo.Gt.セイヤの開口一番、1曲目は終活クラブのカバー「弱パンチで希死念慮」。リハーサルを全て見ていた終活クラブのメンバーにも悟られぬよう、完全サプライズで披露されたいきなりのカバー曲に、これでもかと数多の拳が突き上がる。

キュウソネコカミ [Photo by 本田達也]

続くは「ビビった」。コミカルなシンセサイザーとロックサウンドが手を取り、風刺な歌詞がリズミカルにはめ込まれた中毒性がたまらないキュウソの代表曲だ。『新潟!俺達とハイパーウルトラなライブしようぜ!』とツアー名を文字った煽りにも愛が溢れている。

Key.Vo.ヨコタ シンノスケ [Photo by 佐藤なつ]

『週末の新潟こんなんもんじゃないって見せて!』と全力ジャンプ!からの腕を全力スイング!ライブハウスの楽しみ方をこれでもかと教えてくれるキュウソに、終活クラブのお客さんも前のめりにくらいついて行く。

Dr.ソゴウ タイスケ [Photo by 佐藤なつ]

『改めまして終活クラブに呼ばれた、終活クラブの“公式お兄ちゃん”キュウソネコカミです!どうぞよろしく!』 Key.Vo.ヨコタの兄弟宣言に、後ろの卓横で見ていた終活クラブのメンバーも大盛り上がり。

キュウソネコカミ [Photo by 本田達也]

ドラムのキックに合わせ、《スマホはもはや俺の臓器!》のコールアンドレスポンスから始まったのは「ファントムヴァイブレーション」。スマホ依存の歌詞には、リリースから10年以上経つ今でも頷ける部分しかない。“スマホ依存”“写真加工”など、現代に寄り添った歌詞をPOPにキャッチーに歌い上げ、日常の共感でハッとさせられるライブはキュウソでしか味わえないだろう。

キュウソネコカミ [Photo by 本田達也]

続く「サギグラファー」の曲間には、撮影OKのボードが掲げられ、撮影タイムがスタート。終活クラブを模したお面は、この日のために作ったという特別仕様。公式お兄ちゃん達の粋な計らいも飛び出し、Cメロからライブが再開。《修正可能なら~》のメロディを全員で大合唱。一体感でぶち上がっていく。

Gt.オカザワ カズマ [Photo by 佐藤なつ]

フランジャーのかかったギターから始まったのは、「KENKO不KENKO」。『800グラムぐらい痩せて帰れるかーー!』『ヘドバン出来るか?無理だったらやめとけー!』とクスッと笑ってしまうような煽りも、キュウソが愛される理由の一つだろう。

Key.Vo.ヨコタ シンノスケ [Photo by 佐藤なつ]

『これからも何度も対バンするような関係でいましょうね。キュウソネコカミが人生の一部になってる人もいるし、終活クラブが人生の一部になってる人もいると思うんですよ。俺らにできるのは、会う度に最高のライブを更新して、できる限りみんなの前に立ち続けることだと思ってます。離れていった人達にも俺達の音楽は届いてると思うし、今目の前にいてくれる人達を一番大切にしてこれからも演奏しようと思います!』

キュウソネコカミ [Photo by 本田達也]

MC後、『俺たちと関わった事のある全ての人に捧げます!』と続くは「ネコカミたい」。《窮鼠猫を噛む》という言葉通り、生き様を表したVo.セイヤのミドルシャウトは、一層気持ちが乗り、音がより前に押し出されているように感じた。

キュウソネコカミ [Photo by 佐藤なつ]

続くはラストスパート「DQNなりたい、40代で死にたい」。Key.Vo.ヨコタはサイドのお客さんにも手を振りながら、全員が楽しめているかをしっかり確認。やんちゃで激しいナンバーにヘドバンの嵐の中、Vo.セイヤがお客さんの上に立ち上がるお決まりのパフォーマンスも変わらず健在だ。《ヤンキーこわい》のコールアンドレスポンス、筋斗雲の上に立ち上がり、かめはめ波と共にミラーボール点灯、急遽全員しゃがんでからの一斉ジャンプ!など、溢れた興奮が弾ける瞬間がてんこ盛りの1曲が終わり、キュウソネコカミは正真正銘のラスト。

キュウソネコカミ [Photo by 本田達也]

『終活クラブもっと大きくなるから、絶対にその目撃者になってくれ!これからも俺達と終活クラブをよろしくお願いします。あいつらにエールの曲を!』とキュウソネコカミ最後の曲は、「ハッピーポンコツ」。終活クラブの曲にも「しょうもないなあ」があるように、不器用なバンドマンの先輩後輩、あるいは兄弟の絆が表れた応援歌で締めくくるアニキ達。緩やかな全肯定ソングのメロディに合わせ、左右前後ろ余すことなく全員が手を挙げ、踊る姿は圧巻そのものだった。

キュウソネコカミ [Photo by 佐藤なつ]

『次は今日のメイン!終活クラブ!!』と最後スネアのリバーブが広がる余韻とともに、60分間のライブを浴びた満足感に包まれる。先輩の大きな背中を見せてくれたキュウソに続き、後攻は終活クラブ。廊下まで熱気が立ち込め、先輩からアツアツのバトンを受け取った終活クラブはどんなライブを見せてくれるのか。20分間の転換の後、終活クラブのライブがスタートする。

終活クラブ

18:24、会場の照明とBGMが上がり、暗転。
お決まりの《終活クラブを知っていますか?》のオープニングSEがロングバージョンで始まる。キュウソとは打って変わって、心地の良いヒーリングミュージックのようなSEに合わせ青いムービングライトが右左に動き、お客さんの顔を横切る。

終活クラブ [Photo by 佐藤なつ]

Key.羽茂さん、Ba.イシダヒロキ、Dr.ファイヤー・バード、Gt.石栗、Vo.Gt.少年あああああの順に入場。メンバーがクラップを煽ると共に、ミニブルも合わさり、数百人を超えたお客さんが息ぴったりに全力で手を叩く。その拍手のエネルギーから、“ただ事では無いことが今から始まる”。そんな大きな期待が篭った空気を感じ、興奮がジワジワと込み上げてくる。

終活クラブ [Photo by 佐藤なつ]

ハウリング音から5人が楽器をかき鳴らし、『ハイパーウルトラ超特急ツアー新潟来てくれてありがとう!!終活クラブ始めます。楽しんでこうぜ!』Vo.Gt.少年あああああの開幕宣言の後、息の合った照明と共に、轟音を浴びせられた1曲目は「創作逆モラトリアム」。爽やかだが力強いロックサウンドが駆け抜け、キュウソムードだった会場を一瞬で終活クラブの空気に一変させた。ボーカルの声質、ギターの艶っぽさに始まり、切なさの中に遊び心があるような唯一無二の音がNEXSの高い天井から、フロアの後ろまで、隅から隅まで終活色の空気で満たされていく。

Vo.Gt. 少年あああああ [Photo by 佐藤なつ]

『終活クラブが新潟に帰ってきたぞー!』と気合いの入った一発、続くは「残留思念パラドックス」。Key.羽茂さんに習い、お客さん皆で両拳を上下に振るモンキーダンス!終活クラブのハッピーでファニーな一面もキュウソの面影とどうも重ねてしまうのは、この日だけの話では無いだろう。

終活クラブ [Photo by 佐藤なつ]

『やるなら言ってよー!!そんなキュウソに愛を込めて全力で殴るぞ!』と本日2回目、本家の「弱パンチで希死念慮」を披露。カラフルな赤緑青黄色の照明に合わせ、幾何学的なギターリフが何とも不思議な終活ワールドを作り出している。Vo.Gt.少年あああああ お決まりの語尾を歪ませる特徴的な歌い方も、今日はより一段と気持ちが歪みに乗り、声が枯れるのではないかと心配になるほどより鋭利に響き渡る。それだけいつものライブをしては勝てっこない大先輩との対バンに臨んでいる終活クラブ。

Vo.Gt.少年あああああ [Photo by 佐藤なつ]

『めちゃめちゃ大好きなキュウソネコカミを挑戦者として呼びました!だから一瞬でも超えなきゃしょうがねぇだろ!!』 メジャー1年目と10年目の一対一の対バン。とんでもないライブを噛まされた重圧の中、完封勝利とまではいかなくとも大先輩を超える気概がこの言葉に込められているだろう。それを受け取ったフロアも全力パンチをステージに向けて突き上げる。

終活クラブ [Photo by 佐藤なつ]

『去年の9月、ここに呼んでくれたキュウソを1年越しに呼び返してやったぜ!大好きな先輩が出てくれてるっていうのもあるし、ツーマンツアー何気に初めてで、その初日をここド地元新潟で迎えられて超嬉しいです。もう既に元取ったと思ってるでしょ。その3倍くらい元取って帰ってもらいますよ!』と始まったのは、「嘘マフィア大暴走」。キュウソのTシャツを着たお客さんのクラップも息ぴったりだ。

Ba.イシダヒロキ [Photo by 佐藤なつ]

続いて赤い照明に切り替わり、Ba.イシダヒロキのスラップをイントロに「マイ魔法陣を囲むダンス」をドロップ。お立ち台に乗り出しGt.石栗のギターソロも炸裂。超絶タッピング奏法や波のようなエフェクトのサウンドが、不気味にも心地よく体が自然と揺れてしまう。

Gt.石栗 [Photo by 佐藤なつ]

今回の『ハイパー005』のEPから続けて「君だったら」を披露。《手頃の大きさの愛を》という歌詞にあるように柔らかな優しさが、夏の最後の儚さを彷彿とさせる。ムービングライトのGOBOがスピーカーを照らしてゆっくり回る光景はなんとも幻想的だ。儚さと力強さが同居したバラードが続く。「零落」、「せいのく」共に手を掲げる人もいれば、胸の中で静かに感じる人も様々だが、それぞれの受け取り方、表れ方が終活らしい。

Dr.ファイヤー・バード [Photo by 佐藤なつ]

『ずっと聴いてたキュウソとこうやってツーマンできるのも当たり前じゃなくて、さっき“公式お兄ちゃん”って言ってくれたでしょ。僕らは“公式弟”と思ってるわけで、一生言い続けます!ほんとにありがとう。終活クラブ今日のライブもあと少しです。もしあなたが自分のことをダメなやつだと思ってるとしましょう。全然大丈夫です!なぜならずっと僕らの方が“しょうもない”からです!』と前回EPのリード曲「しょうもないなあ」をドロップ。

Gt.石栗 [Photo by 佐藤なつ]

ワウペダルを駆使し強弱のついたギターリフと、Bメロの横乗りボーカルフローが抜群で、クセになり頭にこびり付く。Key.羽茂さんも柵にのりあげ一段と力強くオイコールを煽り、お客さんも全力で応える。ツアーを何十ヶ所も回り、この曲のキラーチューンとしてのパワーが格段にレベルアップしたと感じる人も少なくないはずだ。

Key.羽茂さん [Photo by 佐藤なつ]

Vo.Gt.少年あああああのサビに合わせて左足を蹴りあげるムーブにもより力が入る。全弦開放音とストロボに包まれながら「ハチェットダンス」、そして前回レポート時初披露の「テレキャス2」へ続く。《いい加減そろそろバズりたい》のコールアンドレスポンスでは、老若男女様々な声が響き、広い層から愛されている実感でニヤケてしまうメンバーもまた微笑ましい。

Ba.イシダヒロキ [Photo by 佐藤なつ]

本編最後、ツアー表題曲の「ハイパー005」が始まる。Ba.イシダヒロキとGt.石栗が見つめ合いながら演奏する場面や、Dr.ファイヤー・バードのハイパータム回しも炸裂。ライブが終わってしまう寂しさを噛み締めるように《ハイパー!》に合わせ、全員の拳が突き上がる。既に最高潮を巻き起こしたこの曲もまた、数倍成長して新潟に帰ってきてくれる。そんな期待もあったかもしれない。

終活クラブ [Photo by 佐藤なつ]

アンコール直後Ba.イシダヒロキとDr.ファイヤー・バードのグッズ紹介もありつつ、ここで本日2回目の“撮影OKタイム”が開始。キュウソの撮影OKボードを拝借し、リニューアルした3Dお面もお披露目。『SNSにあげてくださいね。』と、いい加減そろそろバズりたい彼らは貪欲だ。

Key.羽茂さん [Photo by 佐藤なつ]

アンコールで披露されたのは、キュウソのKey.Vo.ヨコタがXで投稿したことをきっかけに2組の交流が始まった曲「キラーチューン」。ぎゅっと心が掴まれるような魅力が染み出たこの曲では、涙ぐみながら拳を掲げる人も少なくなかった。

終活クラブ [Photo by 佐藤なつ]

『まだ何も終わってないぜ。ありがとうございました。終活クラブでした!』といつも通り最後に未来を見せてくれる終活クラブに、惜しみない拍手と歓声が贈られた。「ハイパー005」のエンドSEが流れる中、満足気な表情のメンバーは手を振りステージを後にした。

終活クラブ×キュウソネコカミ [Photo by 佐藤なつ]


文:本田達也(TeNYテレビ新潟)

SETLIST

2024.11.04
終活クラブ2nd EP Release 2MAN series
『ハイパーウルトラ超特急ツアー』 at NEXS NIIGATA
キュウソネコカミ
01. 弱パンチで希死念慮(終活クラブcover)
02. ビビった
03. メンヘラちゃん
04. ファントムヴァイブレーション
05. サギグラファー
06. KENKO 不 KENKO
07. 正義マン
08. エキゾチックアニマル
09. 何も無い休日
10. ネコカミたい
11. DQN なりたい、40 代で死にたい
12. ハッピーポンコツ
終活クラブ
01. 創作逆モラトリアム
02. 残留思念パラドックス
03. 弱パンチで希死念慮
04. 六畳にて
05. 嘘マフィア大暴走
06. マイ魔法陣を囲むダンス
07. 詠唱
08. 君だったら
09. 零落
10. せいのく
11. しょうもないなあ
12. ハチェットダンス
13. テレキャス2
14. ハイパー005
En. キラーチューン

LIVE ANNOUNCEMENT

来年1月に、終活クラブ4周年を祝したワンマンツアーが決定している。その名も『新春ことほぎ終活紀行』。下北沢、名古屋、福岡、大阪、高松の5か所が発表されており、新潟公演は続報待ちだが、また一回り大きくなった終活クラブが新潟に帰ってきてくれることは間違いないだろう。最新情報は、終活クラブ公式Xを要チェック。

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取材先情報

■取材先の名前
NEXS NIIGATA

■住所
新潟市中央区万代1-3-1 万代シネモールビルB1

■電話番号
025-255-6361

■ホームページ
https://nexs-niigata.com/

※各種情報は取材時のものです。最新の情報は公式サイトなどでご確認下さい。
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