県は17日、佐渡市で有毒植物のコバイケイソウによる食中毒が発生したと発表しました。
県の佐渡保健所によりますと17日午前9時すぎ、佐渡市内の医療機関から有毒植物による食中毒とみられる患者1人を診察したと連絡がありました。
保健所が調査したところ、患者で70代の女性は、4月15日に佐渡市の山中で「オオバギボウシ(ウルイ)」と思って採取した野草を翌日の午後5時頃、自宅で1人でおひたしにして食べたところ、約5分後から、おう吐や下痢、口まわりのしびれなどの症状を発症したということです。女性はその日のうちに医療機関を受診しました。
保健所が野草の調理済み残品を専門家に鑑別してもらったところ、女性が食べたのは有毒植物のコバイケイソウと判明。女性の症状がコバイケイソウの中毒症状と一致することなどから、コバイケイソウによる食中毒と断定しました。
女性は入院しましたが快方に向かっているということです。
県によるとコバイケイソウは新芽のときの形態がオオバギボウシ(ウルイ)やギョウジャニンニクと似ていて、極めて中毒事故が多いとして、注意を呼び掛けています。
コバイケイソウは、ゆでたり炒めたりするなど加熱しても毒成分は分解されず中毒を起こすということです。
県は種類の判定できない植物は「採らない」「食べない」「売らない」「人にあげない」とし、確実に鑑定できる専門家に鑑別を依頼してとしています。