完全ヤンキー
「映画のヒーローやったり、アニメや漫画のキャラクターのコスプレしてる人って、そのキャラの外見を完璧に作り込むことによって、自然と湧き上がってくる”揺ぎ無い心”で、そのキャラクターを演じることが出来ると思うねん」
カサハラ
「あ、はい・・」
完全ヤンキー
「でも、その人が『”普段の恰好”をしたまま、そのキャラクターを演じろ』って言われたとしたら、同じように”揺ぎ無い心”で、演じることができると思うか?」
カサハラ
「・・・あぁ、たぶん、できないと思いますね・・」
完全ヤンキー
「せやろ?まぁ、今の例が分かりやすいかは別として~、やっぱり”外からの役作り”が演技に影響を与える部分も俺は大きいと思うねん。やから・・・」
カサハラ
「やから・・僕に”白塗り”を?」
完全ヤンキー
「まぁ、きっかけになればと思ってな(笑)」
カサハラ
「そういうことだったんですね・・・」
完全ヤンキー
「まぁ、その白塗りはケントの”外からの役作り”には、あんまり効果なかったかもしれへんけどな。でも・・」
カサハラ
「でも?」
完全ヤンキー
「”白塗り”したことで、みんなが”ケントの方を見てくれた”っていうのは、効果あったかもしれへんな(笑)」
カサハラ
「・・・確かに!”白塗り”のおかげで、”みんなと目が合う”っていう、大切なコミュニケーションに気づかせてもらえたのは事実です・・!」
完全ヤンキー
「せやろ~!それが一番大事なことや~!きっとこれで、これからもっと演技が楽しくなるはずやで~」
カサハラ
「・・・はい!!」
舞台監督
「では、次にBキャストで同じ”遺族たち”登場のシーンの場当たりを行います!みなさん準備をお願いします!」
キャスト
「はい!」