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<60> 第3章「職業:役者」~僕にとって “初めて”の舞台の幕が ~ | 新発田出身カサハラケントの 【コラムって何書けばいいんですか?】

カサハラケント

2023.09.07

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2種間におよぶ舞台稽古、そして、小屋入りしてからの”場当たり”に、2回にゲネプロを終えて・・ついに舞台の本番を迎えることとなったカサハラ青年。本当にここまでいろんなことがあった。自身が演じる”神谷椎太郎”というキャラクターの役作りから・・役者としての心構え、大きなチャンス、かけがえのない出会い。凝縮され過ぎた日々の中で、少しずつ少しずつ自信を持ち、破れ。でも、逃げることだけはしなかった。始まるのだ。カサハラ青年の役者人生は、ここから始まりを告げるのだ。

前回までのあらすじ

2種間におよぶ舞台稽古

そして

小屋入りしてからの”場当たり”に
2回にゲネプロを終えて・・

ついに舞台の本番を
迎えることとなったカサハラ青年。


本当にここまでいろんなことがあった。

自身が演じる”神谷椎太郎”
というキャラクターの役作りから・・

役者としての心構え、
大きなチャンス、かけがえのない出会い。

凝縮され過ぎた日々の中で、
少しずつ少しずつ自信を持ち、破れ。

でも、逃げることだけはしなかった。


始まるのだ。

カサハラ青年の役者人生は、
ここから始まりを告げるのだ。



どんよりとした気持ちのまま


ついに

本番当日の朝を迎えた。


天気はあいにくの曇り模様。


雨は降らないらしいが
空は一面どんよりとしていた。


それはまさに・・・

今の僕の心情を表している様だった。


前日のゲネプロは
もしかしたら僕の人生を左右する
タイミングとなっていたかもしれない。



今回の舞台で共演する主人公の俳優さんや
ヒロインのアイドルさん、そしてベテラン俳優さんなど・・

みなさんそれぞれが
”大手”と呼ばれる芸能事務所に所属しており・・


その関係者の方々が、
”ゲネプロを見学するかもしれない”
と伝えられたからだ。


君たちは、このチャンスを逃すほかない

芝居でアピールして、事務所所属のチャンスを勝ち取ってください



その演出家の言葉に心燃えて
僕らオーディション組は
ゲネプロに挑むはずだったのだが・・・


結局その勝負の”ゲネプロ”には
ひとっこひとり関係者は見に来なかったのだ。


まぁ、確かによく考えてみれば・・


直前のAキャストのゲネプロで
すでに沢山の芸能関係者の方々が
見学されていたのだから・・


わざわざ忙しい時間を割いて
2回目(Bキャスト)を見る必要はなかったのだろう。



ただ、僅かな可能性としては・・・


Aキャストのゲネプロでは、
すでに沢山の関係者の方に
見学してもらえていた。


もしかしたらその時に
「彼は良い役者だ」と思ってくれた
可能性だって否定はできない。


しかし・・


Aキャストのゲネプロのときは
「(ゲネプロなのに、なんで客席に人がたくさんいるの?)」
と、そればかりに気を取られてしまい・・・


僕は全くお芝居に
集中できていなかったのだ。



「(そんな状態のお芝居では、きっとこの業界の第一線でやられている方々の目には、僕なんて確実に留まらなかっただろうな・・・)」


そんなことが前夜の帰宅中も
帰宅後もずっと頭から離れず・・


どんよりとした気持ちのまま
本番当日の朝を迎えてしまったのだった。


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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。