#オーディション #コラム #俳優 #新潟 #新発田市 #養成所
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そして、 ついに僕の番がくる。




審査員
「では次、カサハラケントさん、お願いします。」





「はい、お願いします!」




審査員
「カサハラさんは“音楽コース”ということで、
ではCD音源をお預かりしますね。」





「すみません、音源はありません。」




審査員
「ないの?」






「すみません、音源なしで歌ってもいいですか?


どうしても歌いたい歌があるんです。」






審査員
「はぁ・・・・まぁいいでしょう。では、どうぞ」





僕は歌った。




ちゃんと歌えたかと言えば、そうでもないと思うけど、
想いのたけをその歌にこめた。





審査員
「はい、ありがとうございました。」







そして、オーディションは終了。
荷物をもって、そのまま帰路へ。





この日の結果は、
後日郵送で、とのこと。




出来はどうであれ、
帰り道は、少しスッキリした気持ちだった。





なんていえば良いのか、これまでの僕は


あの日交わしたタカモンとの約束だったり、

Nさんからの期待だったり・・




何かと「夢を追いかける理由」を、
どこか別のところに求めていたかもしれない。




でも、この日、
ガタイのいい人からの“助言”や、
福山雅治の歌詞のおかげで・・




「もっと自分の夢なら、
自由に追いかけてもいいんじゃいない?」





と、思えるようになった。



大学生活も、残り1年と少し。


改めて、

自分のやりたいこと

挑戦したいこと


を、
自分に問いかけて、
悔いなく楽しんでいこう。





そう思うと、
オーディションからの帰り道は、
少し足取りが軽くなった気がした。






そして後日、
オーディションの結果が郵送で届いた。




この結果に一喜一憂せず、
ちゃんと自分のやりたいことに目を向けるんだ。




と、僕は過度な期待はせず、
封筒の中身を開けてみた。



「カサハラケント様







“準特待生”で、合格です









僕の夢へ続く“おとぎ話”は、

まだまだ続いていくようだ。








つづく・・・



P.S.
この時は、まさか合格するとは思っていなかったので、本当に震えました。汗


あと、オーディションで歌った
福山雅治さんの「無敵のキミ」ですが・・


その後、よく調べてみたら「頑張っている女性への応援歌。今を精一杯生きることが人生の大逆転へ繋がる」というメッセージが込められた楽曲だったという・・・

でも、あの日は、男のカサハラ青年にも、バッチリ刺さりました(笑)




次回!!

某養成所に“準特待生”という形で入所が決まったカサハラ青年。
「もしかしたら俺には音楽の“素質”あるのかも・・これはメジャーデビューも近い!!」と得意の妄想がどんどん膨らんでしまう。しかし、そんなカサハラ青年を待っていたのは、入所初日に受ける、講師からの衝撃的な一言だった・・・

お楽しみに~!


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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。