#オーディション #コラム #俳優 #新潟 #新発田市 #養成所
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僕は、それを正直に話した。




「みんなこの日に懸けて、たくさん練習して臨んでいるはずなのに、
僕だけ中途半端な気持ちのまま来てしまってすみません・・」





ガタイ
「・・・いいじゃないか」




「え?」



ガタイ
「全然、中途半端じゃないよっ!

カサハラ君は、自分の夢を追いかけるために、
ちゃんと今日、ここへ来たじゃないか?

その挑戦する気持ちがとても大切なんだよ。」




「・・・」



ガタイ
「今日という日が、きっとカサハラ君にとって、大きなキッカケになるはず。CD音源がないことは気にしないで、このあとのオーディションを精一杯楽しんでおいでっ!」





僕はいい意味で、気持ちが吹っ切れた。





「はい!楽しんできます!」







ガタイのいい人は、笑顔で僕の肩をポンと叩き、
オーディション会場の様子を伺いに控室を出て行った。





「よっしゃ、やってやるぞ!」



僕は、気持ち新たに・・・

この後のオーディションに向けて、
今からでもできる限りの準備をすることにした。





まずは、
審査で歌う曲選びからスタート。




僕はてっきり当日課題曲が発表されて、
それをその場で歌わされるものかと思っていたけれど・・

実際は、自由選曲で、CD音源持ち込み。



これほどまでの大事な情報を見逃している状態に、


本当にオーディション受ける気だったのか疑うほど、
まったく準備をしていない自分が恐ろしくなる。





「まぁ、いいさ。
今は、そんな過ぎたことを気にする必要はない。」





一度吹っ切れた僕は、
かなりポジティブになっていた。





そしてある程度
選曲の候補を考えたところで・・・




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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。