妙高酒造の樋口さん(以下樋口さん)にお話しを伺いました。
樋口さん
深雪の里は、新酒を春先に火入れして雪室の中で3ヶ月ほど寝かせたものです。
夏頃に、旨味が増した若々しい旬の味を出すことができます。
ぬるこ
さすが豪雪地帯…でもお酒を保管できる大きなかまくら見当たらないですね。
樋口さん
妙高酒造から1時間ほど離れたところに、『道の駅ふるさとやすづか』があるのですが、その
敷地内にある上越市の雪室貯蔵庫の一区画を借りて保管しています。」
画像は 貯蔵先の雪室(ゆきむろ・雪中貯蔵庫)「ユキノハコ」
3月下旬に瓶間火入れした新酒を、4月1日〜6月15日まで保管します。
樋口さん
雪で冷やしますが、かまくらではなく、建物に雪を詰める場所があって、その冷気を利用して冷やしています。
人が出入りしないので、雪の温度と湿度が一定に保てるんです。
冷蔵庫と違ってファンや振動がない静かな環境です。
ぬるこ
雪を入れる部屋と物を入れる部屋が分かれているんですね。
「フォークリフトで格納できる大きさの分だけだから数量限定」になるんですね。
樋口さん
・雪室貯蔵庫に入れるお酒、
・秋に「冷やおろし」として出荷するお酒、
・さらに蔵内熟成させた年間販売するお酒、
販売目的に合わせて妙高山特別純米酒が造られています。
ぬるこ
目的に合わせて仕込みの時期も選んでいるんですね。
あと、別の熟成酒で「越乃雪月花 純米」を見つけて飲んだのですが、こちらは香りも味も
ぎゅっと凝縮されていますね。
樋口さん
「越乃雪月花」は雪中熟成と異なり、生酒を冷蔵庫で半年から1年寝かせて、瓶間火入れしたあと冷蔵庫で熟成させたからなんです。
「生詰瓶燗熟成」という種類になります。
瓶詰めする時に温度を急冷する方法を採っているので、味も香りも詰めたての美味しさが凝縮されます。
※こちらの商品は越乃雪月花の特約店でしか取り扱いがないとのことです。
皆さま、言霊って信じますか?
私は文芸部の友人から「温ちゃんの『温』って、ぬる燗の『ぬる』なんだね。明日から『ぬるこ』って呼ぶね!」
と言われ、(20歳超えてから)日本酒が好きになり、好きが高じて、気づいたら商社で日本酒の翻訳を担当していました。
新潟の日本酒について語り、皆さまに「このお酒飲んでみたい」と思われるような記事をお届けします。