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前回までのあらすじ
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某養成所の特待生オーディションに
”音楽コース”でエントリーすることを決めたカサハラ青年。
いざ会場に到着すると、
音楽コースの”歌唱審査”では、
CD音源を持参しなければならなかったことが判明。
なんとかそのピンチを乗り越えようと
色々と策を練るもあえなく失敗に終わる・・・
「もう諦めて帰ろう」
そう思いオーディション会場を後にしようとするが、それも失敗し、
失意のままオーディションを受けることになってしまう・・
しかし、待機室で自分の番を待っている最中、
”ガタイのいい人”から投げかけられた言葉、
そして運命の一曲に出会えたことで、
「もっと自分の夢なら、
自由に追いかけてもいいじゃない」
と、ポジティブに切り替えることに成功。
その後、ダメ元で受けた審査だったが、
結果はまさかの”準特待生で合格”となったのだった・・・
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※ちなみに、“準特待生”は
学費の一部が免除される特典がついている。
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まさかの展開だった。
オーディション当日、審査用のCD音源を忘れ・・・
あわよくばと俳優コースでオーディションを受けられないかと画策するも失敗し・・・
諦めてこっそり帰ろうとするも寸前で止められて・・・
審査はダメ元状態で、アカペラで歌って・・・
すべてが“裏目裏目”に回ってしまった
”某養成所の特待生オーディション”。
しかし、結果はなんと・・
“準特待生で合格”
もうこうなってしまっては・・・
「俺って、
“音楽の才能あり”ってことで良いんだよな!?」
浮かれる他はない。
僕はその日をきっかけに、
“歌うこと”
が、以前にも増して好きになった。
大学の友人を無理やり連れて
カラオケに行く頻度も増えると、
さらにそれだけでは飽き足らず、
ついに「一人カラオケ」もデビュー。
週に3~4回は通い、
夜が明けるまで歌い続けた。
選曲はもちろん
“福山雅治”一択。
「次世代の“福山雅治”はこの俺だ!」
そう信じて疑わなかった。