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無限地獄

いきなりのことだった。


主人公のセリフ一発目から・・

突然、強爺に台本読みを止められた。


強爺
「おい、この作品は誰に向けたものだ?」

カサハラ
「えーっと・・小学生です」

強爺
「お前は、その”台詞スピード”で、しゃべり続けるつもりか?」


カサハラ
「え、それは・・」

強爺
「やり直し!」


そう言うと、強爺は
再びスラ男さんに冒頭のト書きから読むよう指示し・・・


”はじめ”から本読みが再開となった。


「(え?え?・・何これ・・)」


スラ男さんが、ト書きを読み終わる。


カサハラ
「(セリフ)う、うわ〜!なんだここはぁ〜!!」


強爺
「ストップ!速い!!」


カサハラ
「え!?」


強爺
「もう一回初めから!」


再び、スラ男さんが冒頭のト書きを読み始める。

そして・・


カサハラ
「(セリフ)うわぁ〜!なんんだここはぁ〜!」


強爺
「もう一回!」


カサハラ
「えぇぇぇぇ・・」



主人公の一発目のセリフをしゃべるたびに・・・
強爺に止められる、最初から、の繰り返し。


それはまさに・・

無限地獄だった。


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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。

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