舞台セットを片付けて
マイクロバスで拠点に戻った後・・
僕ら旅仲間と
団長を含めた8人で
久留米市内の居酒屋にて・・・
”プチ打ち上げ”が開催された。
この日は、みなピークの時期を
”乗り切った安堵感”からか・・
お酒のペースもどんどん進み
普段とは違う表情で、それぞれ宴を楽しんだ。
そして・・・
”いつも、しっかりして頼りになる”
スラ男さんも・・・
この日は、少し気を緩めた様子で
お酒と会話を楽しんでいた。
すると・・
スラ男
「カサハラくん、どうでした?」
と、スラ男さんが唐突に
僕に質問してきた。
カサハラ
「どう・・と言いますと?」
スラ男
「この半年間、主人公を演じてみて、どうでした?」
カサハラ
「そ、そうですね・・・やっぱり大変でしたけど・・・こんな経験はめったにできないことなんで、本当に貴重な毎日を過ごせた、って感じでした」
スラ男
「そうだよね。普通の舞台なら、だいたい1週間弱で全公演が終わるけど、うちの劇団は1年近く同じ公演を続けるからね。他では経験できないことだよね」
カサハラ
「はい・・あ、そうだ・・ひとつ、スラ男さんに聞きたいことがあったんですが・・良いですか?」