<11>『テレビに出る人』になりたくて【その7】~もっと自分の夢なら、 自由に追いかけてもいいんじゃない?~ | 新発田出身カサハラケントの 【コラムって何書けばいいんですか?】
これまで【完全非公開】だった、私、カサハラケントの俳優人生の裏側を赤裸々につづります。
某養成所の特待生オーディションに”音楽コース”でエントリーすることを決めたカサハラ青年。いざ会場に到着すると、音楽コースの”歌唱審査”では、CD音源を持参しなければならなかったことが判明し、愕然とする。「少しでも合格する可能性を高めるために音楽コースに決めたのに・・これでは本末転倒だ。」カサハラ青年はなんとかそのピンチを乗り越えようと色々と策を練るもあえなく失敗に終わる・・・「もう諦めて帰ろう」そう思いオーディション会場を後にしようとするが、退室する寸前で”ガタイのいい人”に足止めされてしまい、カサハラ青年は失意のままオーディションを受けざるを得なくなってしまったのであった・・
前回までのあらすじ・・・
某養成所の特待生オーディションに
”音楽コース”でエントリーすることを決めたカサハラ青年。
いざ会場に到着すると、音楽コースの”歌唱審査”では、
CD音源を持参しなければならなかったことが判明し、愕然とする。
「少しでも合格する可能性を高めるために、
音楽コースに決めたのに・・これでは本末転倒だ。」
カサハラ青年は、なんとかそのピンチを乗り越えようと
色々と策を練るもあえなく失敗に終わる・・・
「もう諦めて帰ろう」
そう思い、オーディション会場を後にしようとするが、
退室する寸前で”ガタイのいい人”に足止めされてしまい、
カサハラ青年は失意のまま
オーディションを受けざるを得なくなってしまったのであった・・
失意のまま、オーディションがスタート
ガタイ
「では、みなさんお待たせしました!
これから”某養成所 特待生オーディション”を開始します!」
僕
「あぁ・・始まってしまった・・」
僕は、この場から立ち去ることもできず・・
だからと言って音楽コースの審査を受けるための
CD音源も持ち込んでおらず・・
「マジでどうしよう」状態。
ガタイ
「では、これからオーディションを始めたいと思います!
では、エントリー順に4人ずつ、オーディションルームへご案内しますね。
終わり次第、各自解散となります!」
僕
「エントリー順ということは・・・たぶん最終組か?」
僕はこの日、遅刻はしなかったが、
結構時間ギリギリで会場に到着していたため、
エントリー番号は、最後から2番目の「19番」だった。
ガタイ
「では、エントリー番号①~④の方、
荷物をもってご移動お願いしますっ!」
そうアナウンスされ、
ガタイのいい人に連れられて、
エントリー番号①~④の4人が控室を出ていくと・・
ガラッ!
「失礼します!」
「失礼します!」
「失礼します!」
「失礼します!」
ガラッ!
と、控室のすぐ外から扉の開閉する音と、
参加者たちの気合の入った挨拶が聞こえてきた。
それを聞いた控室の面々には、緊張が走る。
そして直後に、
ガタイのいい人が控室に戻ってきた。
ガタイ
「さぁ今、一組目のオーディションが開始しましたよ!
みなさんも自分の順番が来るまで、しっかり準備して待っててくださいね!」
控室で順番を待つメンバーは、
おのおのまた審査に向けて練習を再開した。
俳優・タレントコースを受講するメンバーは、
台本を片手にセリフの確認をし・・
音楽コースの受講するメンバーは、
壁に向かってアカペラで歌の練習をしたり、
中にはギターを持ち込んでいる人もいて、
よく聞いてみるとオリジナルソングの練習しているようだった。
僕
「ひゃ~、すでにオリジナルソングを持っているなんて・・・」
こんなにも、このオーディションに懸けている人たちを前に、
審査用のCD音源すら持ってきていない自分に嫌気が差しすぎる。
すると、何も練習せず
周りをキョロキョロ見渡してばかりの男を不信に思ったのか、
ガタイのいい人が近づいてきた。
ガタイ
「カサハラ君、どうしたんだい?みんなみたいに練習しないのかい?」
僕
「えーっと、実は・・・」
一度、諦めて帰ろうとした身。
審査用のCD音源を用意していなかったこと・・・
「テレビに出る人になりたい」という漠然とした夢しかもっていなく、
俳優コース・音楽コースのどちらを選ぼうかすら決め切れていなかったこと・・・
ガタイのいい人に止められなかったら、諦めて帰ろうとしていたこと・・・
カサハラケント (笠原賢人)
1988年5月17日生まれ
新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身
2011年、大学を卒業後、
役者・絵描き・クリエイター活動を開始。
役者としては、
主に舞台(40本以上)やCM等で活動。
絵描き・クリエイターとしては、
個人や企業・行政から依頼多数。
横浜の商業施設でのグッズ販売に、
ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは
自身作成のロゴがメイン採用。
2019年には、
地元新発田市の図書館で個展も開催。
また、2018年からは
新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。
2021年に高校生とともに企画・制作したCMは
「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。
その他にも、
舞台やコントライブの脚本や、
人気バンドユニットの小道具制作など
幅広くクリエイター活動を展開。
将来の夢は、
「新発田で映画を撮る」こと。
そして、全国の人に
「新発田」を「しばた」と
読んでもらえるようになること。