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まっすぐな男

僕らは料理とアルコールを注文し
軽く乾杯を交わした後・・


さっそく本題へと
入っていった。


ケイスケ
「ケントさん、早速、この1ヶ月で書き上げてきた台本を読み合いませんか?」


カサハラ
「OK・・・!じゃあ、まずはケイスケくんの台本から読ませてもらって良いかな?」


ケイスケ
「あ、はい・・良いですよ!こちらです〜!」


ケイスケはカバンから
A4サイズの束を取り出してきた。

それは、前回にも増して
分厚い束となっていた。



カサハラ
「だいぶ書き進めたみたいだね・・」


ケイスケ
「はい、あれからさらに肉付けしていきました」


カサハラ
「さっそく読むね・・」







黙読すること
およそ20分後。


カサハラ
「いや、良いね・・!前回よりもさらにパワーアップして面白いよ!」


ケイスケ
「ありがとうございます!じゃあ、次は・・」


カサハラ
「・・・え?」


ケイスケ
「ケントさんの番ですよ。書いてきた台本、読ませてください」


カサハラ
「え、あ、うん・・」


僕はリュックの口を開けて・・・



書いてきた台本を
ケイスケに手渡した。


ケイスケ
「お、ちゃんと書いてきたんすね・・笑」


カサハラ
「ま、まぁ、さすがにね・・笑」


ケイスケ
「マジで今回書いて来なかったら、ぶっ飛ばそうかと思ってましたよ」


カサハラ
「あ、あぶねぇ・・」


これは冗談ではなく

ケイスケは本気で
ぶっ飛ばすつもりだったのだろう。


それだけ”まっすぐな男”
であることを僕は知っている。


なので、先に伝えておいた。


カサハラ
「あ、あのさ」


ケイスケ
「はい?」


カサハラ
「正直、構成とか完全に決めきれなくて、見切り発車で書いた感じだから、まだ途中までしか書けてなくてさ・・」


ケイスケ
「あ、なるほど・・」


カサハラ
「でも今俺が書けるものは書いてきたから、とりあえず読んでちょうだい・・!」


ケイスケ
「まぁ、OKっす。とりあえず、読ませてもらいますね!」









黙読すること
およそ15分。


読み終えたケイスケは
そっと台本をテーブルに置いた。


ケイスケ
「ケントさん」


カサハラ
「ど、どうだった・・?」


ケイスケ
「今回の2人芝居。

・・・ケントさんの台本でいきましょう」



カサハラ
「え!?」


つづく・・・

P.S.

いやぁ〜、この追加の1ヶ月間は、死に物狂いで台本を書きましたね。汗
自分の中で”構成”を決めきれない限り、書き始められないっていう固いルールを設けてしまっていたせいで、半年間はまったく書けなかったんですけど、「とりあえず書き始めてみる」ってことがとても大事なんだなって、この時初めて気づいたかたちになりましたね。笑

なので、このコラムも・・・とりあえず毎週、見切り発車で書き始めて、最後に調整を加えています。笑

次回!!

「今回の2人芝居。ケントさんの台本でいきましょう」まさかのケイスケの一言に、驚きを隠せないカサハラ青年。その瞬間は正直なところ ”嬉しさ” よりも ”やべぇ” というネガティブな感情の方が勝ってしまったのだった・・・

お楽しみに〜!

カサハラケント

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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。

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