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ヒノ・・・・ウエ?




腑に落ちるようで

腑に落ちないような・・・



そんな感覚に僕は陥った。


完全ヤンキーが休憩中に言っていたように、
演出家や2.5次元俳優さんからも


”僕個人”の演技に関しては、
自分で思っているほど”悪くはない”


という評価だったのかもしれない。


しかし・・・


だからといって、今までのように
それならOK~!というような・・


軽い気持ちにはなれなかった。


カサハラ
(演出家の言っていることは、もちろん分かる。だけど、僕自身がこれに甘えていてはいけない気もする・・・)




きっとこれから
演技を探求していく中で、


こんな気持ちになることは
何度も待ち受けているのかもしれない。



自分がダメだと思った時ほど、
外からの反応は良かったり。


また、その逆も然り。


そうやっていつまでも

正解なき答え”を探していくことが
役者”という職業なのかもしれない。



でも、これが自分で選んだ道なのだ。


ちゃんと、

覚悟を決めるしかない・・。



演出家
”冒頭のト書き”のシーン終わりの位置につきましたね。
では、皆さんは薬で眠らされて監禁されたあと・・・



いつものように、
演出家の状況説明が始まる。


一度、気持ちをリセットさせる。


さっきまでのモヤモヤした気持ちも、
一度振り払わなければならない。








すると



「バタンっ!・・ズシン、ズシン・・」


扉の閉じる音と、スタジオの階段を
誰かが下りてくる足音が聞こえてきた。



カサハラ
「(まさか・・ヒノ君が戻ってきた!?)」




僕は一瞬集中が途切れ、
階段の方を振り返ってしまった。



すると、そこには・・・




色黒で長身の
日本人離れした顔立ちの男性がいた




カサハラ
「だ、誰!?」



演出家
あ、一旦止めます。



演出家が、
ストップの合図を出した。


演出家
お前、こっちにおいで



そう言うと、その男性は
演出家の横にやってきた。


演出家
彼には、降板したヒノ君に代わって、参加してもらいます



な、なんだって!?


演出家
じゃあ、自己紹介して



男性
ハイ。みなさん初めまして”ヒノウエ”と申します



カサハラ
「え・・・?ヒノ君に代わって、・・・ヒノ・・ウエさん?」




なんだ、このニアピン感は・・・


これは偶然なのか?


それとも、何か演出家の狙いがあるのか・・・?



ヒノウエさん
ミナサン、本番マデ、ヨロシクお願いします





つづく・・・

P.S.

いやぁ~、初めての「セリフあり」の代役での稽古は、本当にめちゃくちゃ過ぎて、当時はトラウマになるかってくらい精神的にヤバかったです・・汗
必死にやって無我夢中状態になれればまた違ったのかもしれませんが、初手でミスしてからはもうテンパってしまい・・・リアルに「ここから逃げ出したい」状態でした。笑
そんな状態だったので、完全ヤンキーや演出家などの言葉も半信半疑のままというか、素直に聞き入れることが上手くできなかったですね・・(^^;

次回!!

ヒノ君の降板に、セリフありの稽古、そして新しい人物「ヒノウエさん」の登場と・・・次から次へと訪れる展開にまったく心がついて行かないカサハラ青年。そんな中稽古は続いてゆき、遂に本役である”遺族たち”のシーンの稽古となるが・・・そこでさらにカサハラ青年は驚愕の事態に陥ってしまうのであった・・


お楽しみに~!!


カサハラケント


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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。