某養成所の特待生オーディションに
”準特待生”として入学が決まったカサハラ青年。
「俺って、“音楽の才能あり”ってことで良いんだよな!?」
と、大きな勘違いをしてしまう。
養成所のカリキュラムや豪華な講師の面々に
ワクワクが止まらないカサハラ青年であったが、
DTM(作曲)の授業の初回、
”某国民的男性アイドルグループ”
の楽曲にも携わっていた講師”F”からの
「1年でどうにかなると思うなよ」
「お前たち。音楽、舐めんよ」
の強烈な言葉に、大きなショックを受けてしまう。
そう、ここから
カサハラ青年の波乱万丈の
一年がスタートするのであった・・・
『お前たち。音楽、舐めんなよ。』
その一言に、
「もしかして僕は、
とんでもない世界を目指してしまったのではないか・・」
と、開始10秒で、
大きな衝撃とショックを受けてしまった。
それは・・
その日の授業が、
まったく頭に入らないくらい大きなものだった。
授業が終了し、
僕は愕然としながら教室をでると・・
ちょうどそこに、
オーディションで声をかけてくれた
“ガタイのいい人”が通りかかった。
ちなみに“ガタイのいい人”は
この養成所の“教務課”の人で、
技術的なことを教えてくれる講師の皆さんとは別に、
「芸能界」についての知識や、
心構えなどを教えてくれるのが担当。
僕が沈んだ表情で教室を出てきたのを悟ってか・・
ガタイ
「カサハラ君!初回の授業はどうだったい?楽しめたかい?」
僕
「もう、やっていく自信がありません・・・」
ガタイ
「え!?いやいや、それは早すぎだよ!笑。」
僕は、講師”F”から受けた衝撃の言葉などを、
ガタイのいい人に話した。
ガタイ
「なるほどね・・でも大丈夫さ!
講師の方々は、みんなのことを想って、厳しく指導してくれるんだよ。
そこで、諦めずにちゃんと食らいついていくことが大事!」
僕
「そうなんですね・・・」
ガタイ
「芸能界で生きていくには、“強い気持ち”がとても大切だからね!
中には、厳しい指導に耐え切れなくて途中で諦めてしまう人もいるけど・・
カサハラ君ならきっと大丈夫!1年間しっかり頑張るんだよ!」
僕
「・・・・はい!頑張ります。」
さすが教務課の“ガタイのいい人”。
また、その“言葉”で救ってもらった。
「まだまだ、始まったばかり・・・
こんなところでめげてはいられない。」