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【ライブレポート】新潟大学在学4人組バンド《Tomoe(トモエ)》1st EP 「憧憬になるまで」リリースツアーファイナル at 古町GOLDEN PIGS

イベント

2024.01.28

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メンバー全員新潟大学在学中の4人組ロックバンド「Tomoe(トモエ)」。新潟市弁天にて行われたサーキットフェスANTENNA SHOPではRIVERST会場の大トリを任せられたことも耳に新しい彼ら。そんなTomoeの1st EP 「憧憬になるまで」リリースツアーファイナル古町公演をレポートする。

新潟県を拠点に活動する注目の若手4人組ロックバンド「Tomoe(トモエ)」が自身初となるEP 「憧憬になるまで」を2023年9月22日にリリース。そのレコ発ツアー全国10ヶ所駆け抜け、ツアーファイナルを新潟・古町のライブハウスGOLDEN PIGS BLACK STAGEにて開催した。

2023/12/17 Tomoe 現実から月へ跳ぶ Tour Final Live Video

Tomoeをヘッドライナーに全5組のアーティストが軒を連ね、対バン形式で行われる本公演。これまでTomoeと苦楽を共にしてきた新潟の仲間たちeriha / 駒音 / Uran。そして、東京・吉祥寺からTHE GOD LIKE CHORDを招き、ライブハウス一体が「ツアーお疲れ様!」の気持ちに溢れた祝福ムードだ。

LIVE REPORT

eriha

eriha [Photo by たかの]

1番手は、このライブの数日前解散発表したばかりの4人組ロックバンド《eriha(エリハ)》。Tomoeにとってもお兄ちゃん的存在のerihaは、まっすぐ透き通る様に染み込む心地いい青春パンクロックを余すことなく会場中に響かせる。「トモエファイナルおめでとう!みんなで祝おうぜ」と、高揚感そのままにフロアの1人1人の心を音楽で掴みに来てくれる。フロアもこれに突き動かされるように、クラップが力強く巻き起こる。

eriha [Photo by 太平]

「今日死ぬほど楽しみに来たんでしょ、死ぬほど楽しんでって。もう無くなんねぇように、心に残るようにやろうぜ。ロックバンドとして、新潟erihaでした!」爽やかに吹き抜けるようなツービートの風でTomoeの背中を押した最後の曲は『ハートビート』。かわいい新潟の弟分Tomoeに、疑う余地もないほど圧倒的なライブ力とどっしりとした先輩の背中を示してくれた。

駒音

駒音 [Photo by 太平]

2番手はリバーブのかかった心地よい歌声とウィットの効いたリアルなリリックが特徴の弾き語りシンガー《駒音(こまおと)》。身近の些細な心の機微を綴った歌詞とアコギの優しさが溶け合い、ゆったりとした時間が流れる。「りく君(Tomoe Gt./Vo.)が好きでこれ歌ってくださいって言ってくれた曲を4曲入れてます。」と言うほど、プライベートでも仲が良い2組。

駒音 [Photo by たかの]

アルペジオと対照的にジャキジャキとしたプレイスタイルの時にも、音の柔らかさと優しさが滲み出ている。隣でそっと心を支えてくれる、そんな彼の音楽の次には、3番手吉祥寺からやってきた《THE GOD LIKE CHORD》が続く。

THE GOD LIKE CHORD

THE GOD LIKE CHORD [Photo by たかの]

23年8月に新潟CLUB RIVERSTで対バンしたTomoeと彼ら。ゴライコーが「もう1回新潟来たいなー。Tomoeが誘ってくれないかな〜」とステージ上で冗談紛れにも発したことがきっかけで、Tomoeが正式にオファー。今回の対バンが実現した。両バンドが認め合ったかっこいいバンドなことは大前提だが、人との縁を大切にするTomoeだからこそのエピソードかもしれない。

THE GOD LIKE CHORD [Photo by 太平]

美メロギターに、暑苦しいほど男らしい歌声がたまらなく男のロックンロールだ。「ロックンロールでたった1人の人生を変えたい」吉祥寺から来た4人組のキラキラした笑顔に、自然と拳が突き上がってしまう。柵に乗り上げ、後方のお客さんにもしっかりと目を合わせ、元気いっぱい気合いをいれて鼓舞してくれる。Tomoeも彼らのライブを見て勇気づけられたと同時に、負けられないと奮い立ったに違いない。

[Photo by たかの}

Uran

Uran [Photo by たかの]

4番手は新潟同世代バンド《Uran(ウラン)》。ジャンルは違えど、何度も対バンを重ねてきたTomoeのライバルとも言える4人組バンド。ジオメトリックな同期サウンドと4人の音が高貴に遊んでいるかのような抜群のセンスとクオリティの中で、丁寧に音がはめ込まれていく。Vo. Ryuの表現力も多彩で、狂気が乗るほどの力強い歌声から、オートチューンを纏った声まで、まるでフィクションの世界を彷彿とさせる程幻想的だ。

Uran [Photo by たかの]

語尾を拾うように踏んでいく『心音』では、言葉を淡々とライブハウスに並べていく。サンプラーを駆使した打ち込みのトラップビートも独特な圧で刺してくる。ブリブリの太いベースと鋭く艶があるギターも、網羅的に彼らはストロボが良く似合う。同世代の頼もしさを背に受け、今日のヘッドライナー5番手大トリ《Tomoe(トモエ)》にバトンが渡る。

Tomoe

Tomoe [Photo by 太平]

Tomoeの出番直前、所狭しと次々にお客さんが前方へ集まりだし、期待の高さと溢れ出る熱量が音を出す前からひしひしと伝わってくる。スタート前、ツアー最終公演を噛み締めるようにメンバーそれぞれがハイタッチを交わし、気合いを入れる。そしてこの日は筑波のカメラマン太平くんや県外からのお客さんも駆けつけ、これまでのツアーで得た仲間と共に、地元でかます。そんな思いも込められた特別な日だった。

Vo./Gt.りく [Photo by 太平]

1曲目は代表曲『解答』。ツアーで伸びたVo./Gt.りくの髪をスポットライトが静かに照らす。Vo.のみの入りからバンドサウンドが加わり、感情を腕に乗せたギターストロークで込み上げてくるような勢いが加わる。鋭くも角が丸いギターリフがフロアを心地よく劈く。

Ba.つかさ [Photo by たかの]

Ba.つかさの歪みと輪郭を両立させた低音に、Dr.しょーたろーのキックが気持ちよく噛み合う。サビを迎える度に待ってましたとばかりに、多くの拳が突き上がり圧巻の景色が拡がっていく。この曲の「どんな大人になりたかった」と問いかける歌詞には誰もが考えさせられるが、各々の迷いや葛藤さえもTomoeは爆音に包んでくれる。

Dr.しょーたろー [Photo by 太平]

ハウリング音が響いたまま「TomoeファーストEP『憧憬になるまで』ツアーファイナル!新潟ゴールデンピッグスブラックステージ、トモエです最後までよろしくお願いします!」と力強く宣言するVo.りく。4人をこれでもかと神々しく照らす3灯ミニブルが眩しい。

Gt.やましだ [Photo by たかの]

2曲目は、スプリングのような口ずさみたくなる単音リフから幕を開ける『秘密』。作詞作曲を務めるGt.やましだとVo./Gt.りくのリードとバッキングをパートによって棲み分けるスタイルももうお馴染みだ。バラード調の曲だが、ライブの流れは全く衰えず、ツアー初日とは比べ物にならないほどの完成度と気迫に心を奮わされる。ゆっくりとゆっくりと確実に時を進めながら、続くは『Midnight』

Tomoe [Photo by たかの]

ふわふわと柔らかいリフに空気が解けていく感覚。サビでは心地よく体を揺らしたくなる。Ba.つかさのリードボーカルパートもまた頼もしい。「今だから 今ならさ あなたの顔が見えたよ」の歌詞と同時に、後ろからの照明でフロアが照らされる。

Tomoe [Photo by たかの]

「ツアー初日では見られなかった景色を今見させてもらってます。本当にありがとう。」と、Vo.りくの口から全国10ヶ所にも及ぶツアーについて語られた。「10ヶ所今までお世話になった箱や、初めましての箱もあって、ばちばちに緊張したり、1回1回のライブで全力のキャパが増えて、どんどん全力がデカくなっていくんすよね。いいライブの後には、不思議といいライブができる。対バンにはそういう意味があると思ってます。出てくれた演者さん達本当にありがとうございます。おれら最後しっかりライブして帰りたいと思います。」

Gt./Vo.りく [Photo by たかの]

Gt.やましだ [Photo by たかの]

再び力強いロックサウンドが心地よく体を包んだ4曲目『呼吸 』 。メンバー全員の全ガロングに呼応するようにフロアも負けじと肺と喉を開き、ライブハウスに声が充満していく。3ピース体制の時では実現し得なかったGt.やましだのタッピング奏法も、更にこの曲の幅を見せてくれた。

Tomoe [Photo by 太平]

Ba.つかさ [Photo by たかの]

続いては、メロディーが心地よくスっと染み込んでくる新曲『flashback』 。この曲も例外なく熱量を音に変えて全力でぶつけてくる。Vo./Gt.りくのシャウトにも似た感情的な歌声の後、バチバチのストロボに包まれながら最後は力強く締める。

Tomoe [Photo by たかの]

「今ならまだリアルな匂いも思い出せるくらいに最高だった、ツアーで行った郡山の記憶もいつかは消えていっちゃう。最高の記憶がどうだったか、その感情を忘れない為に曲にしてます。今までの思いを拾っていくように場所を選んで、順番を選んで、ブッカーさんに新しいライブハウスを紹介してもらったこのツアー。ツアーファイナル最初からここでやるべきだと思ってました。GOLDEN PIGS本当にありがとうございます。」と感謝を綴ったあと、「やろっか!」とTomoeらしく、最後の曲『白い街』を迎える。

Tomoe [Photo by たかの]

Ba.つかさ [Photo by 太平]

楽器それぞれが尊重し、優しく重なった次には、息の合ったキメが心地よくバシッと空を斬る。スモークが幻想的に広がり、白く淡い光に包まれたステージは、偶然この日に初雪を記録した新潟の風景も曲名を回収するかの如く想起させた。「いつか いつか」の歌詞が切なくも力強く、思わず手を掲げてしまうズルさがあるのも、彼らの魅力の1つなのかもしれない。

Tomoe [Photo by たかの]

『白い街』を終え、ステージを後にしたTomoeの4人は、多くの拍手と歓声に引き戻され、もう1度板を踏む。お世話になっているGOLDEN PIGS店長 翔さんのバースデーイベントにも触れながら、「さぁ、しゃっ!最後1曲やって終わります。今日は本当にありがとうございました。」と、アンコールに『21』をドロップ。

Tomoe [Photo by たかの]

Dr.しょーたろーのタムを駆使したビートから始まり、Gt.やましだの突き刺さるリフ、Ba.つかさのハイフレットを弾きこなしたベースまで繋げ、お客さんも今までで1番大きなクラップを力強くキックに合わせる。「行ってらっしゃい また会おうぜ ここなら言える」の歌詞に、ツアーの気持ち全部の証明が詰まっているように思う。

Tomoe [Photo by 太平]

ラストのツービートによる加速とストロボが相まって、今日のライブとツアーの記憶が頭の中でダイジェストのように駆け巡った。「ありがとうございました。新潟トモエでした」とシンプルに言い残し、Tomoeの1st EP 「憧憬になるまで」リリースツアーは幕を閉じた。彼らを称える拍手はしばらく鳴り止まなかった。
文:本田達也(TeNYテレビ新潟)
写真:太平
写真:たかの

Setlist

2023.12.17
GOLDEN PIGS BLACK STAGE
Tomoe

1.解答
2.秘密
3.Midnight
4.呼吸
5.flashback(新曲)
6.白い街
en1. 21

LINKS

Tomoe 「Midnight」 Music Video

Live Announcement

2/3(土) 新潟 CLUB RIVERST
2/29(木) 古町 GOLDEN PIGS
3/10(日) 新潟 LOTS

※詳細は上記公式X(旧Twitter)をご覧ください。

GOLDEN PIGS

■会場
GOLDEN PIGS BLACK STAGE

■住所
新潟市中央区東堀通6番町1051-1

■電話番号
025-201-9981

■ホームページ
http://www.goldenpigs.com/black.html

過去のライブレポート

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