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”お笑い”だよ

僕は、頭を抱えた。

そして・・・

社長の前で言葉を失い続けた。


すると・・


社長
「まぁ、さっきも言った通り。これは、私にとっては”予想”していたことだよ。これまでも、”表現演技”の修行に出た役者で、君と同じように悩みを抱えて、帰ってきた者も沢山いる


カサハラ
「僕と同じように・・?」


社長
「そう。私が教えるのは、”究極のリアル演技”。でも、”他の演技”の世界を知ることも、その役者にとっては、”とても大きな意味”はある。そして、その違いに悩んで、みんな役者として成長していくものだと、私は思う」


カサハラ
「・・・」


社長
「カサハラにとって、この1年間の役者修行は、きっと意味のあるものだった。だからこそ、新しい壁に、今ぶち当たることになるんだ」


カサハラ
「新しい壁・・?」


社長
「そう。その壁を、”越えようとする”のか、来た道を”引き戻す”のか、それとも、壁の横から、”新しい道を進む”のか・・これから、カサハラがどうして行きたいかは、カサハラが自身が決めることだ」


カサハラ
「僕、自身が・・?」


社長
「そこで、ひとつ、カサハラに決めてもらいたいことがある」


カサハラ
「・・・な、何でしょう?」


社長
「2年前、君が初めて出演した、私が演出の舞台があったね」


カサハラ
「はい・・」


社長
「実はその時、刑事役で出演してくれた俳優が、今、舞台のプロデューサーをしていてね。カサハラ宛に出演のオファーが届いたんだ」


カサハラ
「え!?僕に・・・出演オファーですか!?」

出演オファーなんて
初めてのこと・・・

突然の展開に
僕の頭はついていかない。


社長
「正直、私の方で、このオファーを、受けるか、断るか、判断しきれなかった」


カサハラ
「え?・・はい・・・」


社長
「この舞台に出演することになれば、きっと、カサハラにとって、今後の役者人生が、大きく方向転換する可能性があるからだ」


カサハラ
「え?方向転換ですか?・・・一体・・どんな舞台なんですか・・?」


社長
「これこそ、”真の究極の表現演技”を求められる舞台になるよ」


カサハラ
「”真の究極演技”!?・・・それは?・・」


社長
「コメディ舞台。つまり・・・



”お笑い”
だよ」



カサハラ
「お、”お笑い”!?」



つづく・・

P.S.

いやぁ〜、ついに、新章突入です!!
ここからが、僕の役者人生を形成していく大きなターニングポイントになりますね。笑
ぜひ、第5章も楽しくお付き合いくださいませ〜!^^

次回!!

1年間の”究極の表現演技”修行を終えたカサハラ青年を待っていたのは・・・まさかのお笑い(コメディ舞台)のオファーだった。毎度毎度、無理難題の前で右往左往しているカサハラ青年。”未解決の問題”に悪戦苦闘している中、どんどんやってくるS級難問に・・カサハラ青年はどんな回答を投じるのか・・


お楽しみに〜

カサハラケント

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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。

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