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未知の世界


とりあえず、僕は・・


どのくらいの出番があり
どのくらいのセリフ量があるのか


一通り台本を早送りで漁ってみた。











15分後、目通し終了。


カサハラ
う、嘘だろ・・・最初から最後まで出ずっぱじゃねーか!!



なんと、最初のページで舞台上に登場してから
最後にキャスト全員で歌って終わるところまで・・・


僕が演じる”主役”は
一度も舞台袖にハケることはなかったのだ。


しかも・・・


カサハラ
台本のセリフも、8割近く主人公がしゃべってばかり・・・覚える量も超膨大すぎる・・・




これまでの僕の役者人生の中で
舞台に立ってしゃべったであろう”全てのセリフ量”を・・・


この作品は”最初に1ページ目”の時点で超えてしまっている。


カサハラ
「こんな状況で、3日後から稽古開始なんて・・・ヤバすぎるぞ・・・」



もはや、未知の世界。


たった3日で台本のセリフ
全てを覚えることなんてのは・・不可能。


だからと言って何も準備せず
稽古初日を迎えるなんて不安すぎる。


とにかく僕は・・・


ひたすらに台本を何度も何度も読み込んで
少しでもこの作品の世界観を身体に染み込ませること・・


今やれることを精一杯やって
自信を持って”稽古初日”を迎えるしかない。



そう思った。


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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。

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