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強いメンタル

そして、稽古終了後・・


「ケント〜お疲れ〜」

駅まで一緒に歩こうと
UPさんが誘ってくれた。


UPさん
「今日の稽古で、ひとつ殻を破れた感じかな?」


カサハラ
「そうですね・・UPさんの助言のおかげで、方向性がしっかりと見えてきた気がしました・・!」


UPさん
「いやいや、ケント自身が、自分で気づくことができたのが良かったと思うよ〜。中には、それが難しい役者も結構いるからね〜」


カサハラ
「え、そうなんですか?」


UPさん
「うん、もちろん普通のお芝居だって、演じるのが難しいのは当然だけど・・・コメディ作品は、普通のお芝居と”大きな違い”があるからね」


カサハラ
「”大きな違い”・・・それは、なんですか?」


UPさん
「それは、”見てる人の反応”が、分かりやすい」


カサハラ
「見てる人の反応?」


UPさん
「つまり・・・笑い声が聞こえることだよ」


カサハラ
「笑い声・・ですか?」


UPさん
「ケント、トネガワさんの脚本、初めて読んでみて、どうだった?」


カサハラ
「そりゃあ、めちゃくちゃ面白くて、めちゃくちゃ笑いました・・!」


UPさん
「だろ?”読むだけ”で、めちゃくちゃ面白いんだよ。でもね・・・その”読むだけ”で面白いシーンを、実際に役者が演じた時に、もし見てる人が”笑わなかったら”どう思う?」


カサハラ
「え・・?それは・・・めちゃくちゃ不安になりますね・・」


UPさん
「だろう?”笑い声が生まれて当然な場面”。そこで笑い声が生まれなかったら、役者は”どうしてウケなかったんだろう・・”と悩む」


カサハラ
「はい・・」


UPさん
”きっと、自分の演じ方が悪かったんだ・・”と思って、他のやり方を考えて、演じてみる。でもまた、ウケなかったら、更に悩んでしまう。と、どんどん負のスパイラルに陥ってしまうんだ


カサハラ
「な、なるほど・・」


UPさん
「もちろん、笑いを取るためには”技術”も必要だよ。でもね、それ以上にコメディをやる上で、2つ大事なことがある」


カサハラ
「大事なこと・・」


UPさん
「1つ目は・・強いメンタルだよ」

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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。

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