遂に役者人生初めての
”稽古”に参加するカサハラ青年。
振り分けられた配役が”遺族C”という
アンサンブル(エキストラ的な感じ)だったため
「セリフもないし、稽古もそこまで大変じゃないだろう」
などという軽い気持ちでいたのだが・・・・
急遽”容疑者役”の代役として
稽古にガッツリ参加することに・・・
人生初めての舞台稽古で、
メインの容疑者8人の代役という・・・
これまでかつてないほどの急展開と
極限プレッシャーの中ではあったが、
なんとか1回目の”冒頭のト書き”の
シーンの稽古をやりすごすことができ・・・
主演の2.5次元俳優さんからも
「役者としてOK」
という嬉しい言葉も
もらえることができたのであった・・・・
『役者としてOK』
2.5次元俳優さん。
そう、この舞台の
”座長”に言われたその言葉が・・・
僕は、とても嬉しかった・・・!
直前まで、
真っ暗闇の中で両手を手錠で繋がれ、
夢とも現実ともつかない状況で、
心身ともに追い込まれていた状態だったからこそ・・
そこからの解放感、
そして、充実感というものは・・
これまで味わったことのないものだった。
カサハラ
「これが、役者の醍醐味なのかもしれない・・・!」
演出家
「では、10分後、今のシーンをもう一回やります。同じようにオーディション組は代役として入ってね」
カサハラ
「はい!」
前日の稽古と同じように
次も”冒頭のト書きのシーン”の繰り返し。
いつもならば、
次から次へとやってくる展開の連続に
恐れ慄いていた僕であったが・・・
直前の成功体験で味を占めたがためか、
珍しく”やる気マンマン”状態で、
休憩後の稽古に臨むこととなった。