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<55> 第3章「職業:役者」~“とあること”に気づく~ | 新発田出身カサハラケントの 【コラムって何書けばいいんですか?】

カサハラケント

2023.07.20

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遂に、役者人生初めての”稽古”に参加するカサハラ青年。紆余曲折ありながらも、何とか食らいついていき、自身の演じる役である”神谷椎太郎”のキャラクターをどんどん作り上げていく中・・本番まであと5日というところで、突然、演出家から「遺族たちにもセリフを与えよう」と切り出された。本来ならば喜ばしい展開のはずだが・・・お芝居ド素人のカサハラ青年にとっては、とてつもないプレッシャーとなり、結局、セリフを与えてもらえずに終わってしまった・・そして、フワフワとした、不完全なままの”神谷椎太郎”というキャラクターを引き下げ、ついに”小屋入り。そして、”場当たり”が行われているさなか、完全ヤンキーからとある”お題”を出され、さらにカサハラ青年は、頭を抱えるのであった・・

前回までのあらすじ

遂に、役者人生初めての
”稽古”に参加するカサハラ青年。


紆余曲折ありながらも
何とか食らいついていき・・


自身の演じる役である
”神谷椎太郎”のキャラクターを
どんどん作り上げていく中・・

本番まであと5日というところで
突然、演出家から

遺族たちにもセリフを与えよう

と切り出された。


本来ならば喜ばしい
展開のはずだが・・・

お芝居ド素人のカサハラ青年にとっては
とてつもないプレッシャーとなり

結局、セリフを与えて
もらえずに終わってしまった・・



そして、フワフワとした不完全なままの
”神谷椎太郎”というキャラクターを引き下げ
ついに”小屋入り。


そして、”場当たり”が行われているさなか
完全ヤンキーからとある”お題”を出され・・


さらにカサハラ青年は、頭を抱えるのであった・・

スッキリ



「そろそろ寝るか・・・」


我に返った僕は

毎日使っている洗顔フォームをたっぷりと掌に出すと
それを細かく両手で泡立てた。


泡立てる最中に何度か少量の水を
加えて混ぜ合わせてゆくと

それはだんだんとホイップ化していき
小さなマシュマロマンが出来上がる。


「よし良い感じだ」


真っ白に染め上げられた自身の顔に
それまた真っ白なマシュマロマンをこすり込む。


両手でしっかりとこすり続けると
僕の顔にも少しずつ肌色が浮かび上がってくる。


ちょっと、これはやり過ぎたな・・・


小屋入り1日目はいろんなことがあった。


僕は抱えきれないほどの不安や、緊張感
そして、それらを一挙にまとめたような”恐怖”から一時的に解放されると

客観的にみて
”ちょっとおかしな”行動を取る癖がある。

某養成所での初めての
”審査会”を終えた直後もそうだった。


瞬間的な解放感からか、
何故かそのまま家には帰らず

突発的に”熱海で一泊”してきた


理由は自分でも
本当に分からないもので・・・


何か自分の中で逸脱していたものを
グイっともとの線路に引き戻すというのだろうか。


今回は

夜な夜な洗面所の鏡の前で、自らの顔を白く塗りたくる

という行動がソレだったのだ。


ただ、そのおかげで
大分気持ちはスッキリすることが出来た。


「やべえ、全然落ちねぇ・・」


ファンデーションはきっと
ちゃんとした”メイク落とし”を使うべきなのだろう。


その辺のコンビニに売っているような
男性用の洗顔フォームでは・・・


寝床に向かうまで
なかなか時間がかかってしまった。
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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。