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”ステージ上”へとなだれ込んだ



僕が抱いた不安、
それは・・・


”温度差”だ。


“場当たり”なので
みなは熱量をセーブしながらお芝居をする。


そんな中

僕だけが答えを見つけたいがあまり
”本気の熱量”をもって場当たりに臨んだところで・・・


果たして何かが
”生まれる”のだろうか・・?



探している
”答えが見つかる”のであろうか・・?



お芝居は相手とのコミュニケーションで成り立つもの


そう稽古中に完全ヤンキーが教えてくれた。


しかし、この状況で
”コミュニケーション”が成立するとは考えられない。


「(これってもう、詰んでるんじゃないか・・?)」


考えてみれば当然だ。


”稽古”はもうすでに2日前に
あのスタジオですべて終了しているのだ。


演出家から与えられた
”セリフ有り”のチャンスも逃し・・


フワフワと地に足がついていない状態の
”神谷椎太郎”で・・・

僕の役作りは終了しているのだ。


稽古が終わった今、
どうあがいたって何も変えることはできない。


みなさん、僕のために熱量を合わせてお芝居をしてください!


なんて要求は、口が裂けても言うことはできない。


もう・・・終わったのだ。



では、次は”遺族たち”登場のシーンの場当たりになります!遺族が入ってきてから、出てゆくまでの流れを一連で流していきますので、準備をお願いします!


そう舞台監督からのアナウンスが入った。


完全ヤンキー
よっしゃ!ほないこか~



カサハラ
「はい・・」



僕ら”遺族たち”は、
舞台監督の指示に従って密室の扉の裏側に待機した。


密室内の容疑者役の”キッカケ台詞”が聞こえたら
遺族の”リーダー”を先導に、一気に”遺族たち”は、室内になだれ込む。


舞台監督
この扉は一度に2人が通るのがギリギリなので、くれぐれも入るときは気を付けてください!



遺族たち
「はい!」



舞台監督
では、”遺族たち”登場のシーン、場当たりを行います!



そう言いながら
舞台監督は客席の方へ走り去り・・・


よーい、ハイ!
の合図で場当たりがスタート。


ほどなくして
容疑者役の”キッカケ台詞”が聞こえると・・


リーダーは「バン!」と扉を開けて
安全を確認しながら、僕ら”遺族たち”は一気に室内へと・・・


”ステージ上”へとなだれ込んだ。

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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。