スラっとした男性
「カサハラくん自身は、なぜ自分が”主役”になったんだと思う?」
カサハラ
「え・・そうですね・・僕なんて、まだまだ経験不足ですし、どう考えても作品を引っ張っていける力量なんてないですし、もしかしたら・・・」
スラっとした男性
「もしかしたら?」
カサハラ
「事務所の社長と団長さんが以前から知り合いだったみたいなので、社長が僕に”主役”をさせるように団長にお願いしたんじゃないかなって・・・」
スラっとした男性
「ほう」
カサハラ
「普段、僕は社長のもとで”リアル演技”について学んでいるんですけど、役者としてもっとレベルアップしたくて・・・それを社長に話したら、『そのためには、”リアル演技”と対極にある”表現演技”を学ぶことが必要、そのために旅劇団で”表現演技を学ぶ修行”をしなさい』って感じになったので・・」
スラっとした男性
「なるほどね、カサハラくんのレベルアップのために、団長が社長に頼まれて、カサハラくんを主役に選んだってことね」
カサハラ
「はい・・そうじゃないかなって思います」
スラっとした男性
「それは、まったく違います」
カサハラ
「え?」
スラっとした男性
「私たちの劇団は、作品を通して子どもたち”大切なこと”を伝えたい、それが一番の目的です」
カサハラ
「は、はい・・」
スラっとした男性
「そのために、他所からの”ウチの役者の演技修行をさせたいから主役にしてほしい”だなんて要望は、全く聞き入れるつもりはありません。子どもたちに”最高の作品”届けるために、作品に”相応しいキャスト”をオーディションで選考しています」
カサハラ
「はい・・」
スラっとした男性
「カサハラくんの出演は、ちゃんとオーディションで選考しました」
カサハラ
「そ、そうだったんですね・・・何と言うか、ありがとうございます・・!」
スラっとした男性
「そして、カサハラくんを”主役”にすることは・・・」
カサハラ
「・・はい?」
スラっとした男性
「私から、団長にお願いしました」
カサハラ
「・・・え?!」
つづく・・
いやぁ〜稽古初日は本当にヤバかったですね・・汗
全てが膨大すぎて、それでもってあの”強爺”の威圧感ですからね。”表現演技”を学ぶためとは言えど、初日で逃げ出したくなりました。笑
次回!!
ついに”表現演技”を学ぶための稽古がスタート。今回の稽古は演技はもちもんのこと、歌唱稽古も同時進行で行われる。”楽譜を読むこと”すらできないカサハラ青年がとった方法とは・・
お楽しみに〜!!
カサハラケント
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