ヒノウエさん
「では、”遺族たち”の関係性を5人で詰めていきましょう。」
ヒノウエさんを中心に
薄暗く狭い更衣室の中で・・・
”遺族たち”会議が行われた。
ヒノウエさん自身も
まだ台本を渡されたばかりなので、
ヒノウエさんが演じる遺族の「キャラクター」も
他の4人とバランスを取る形ではあるが・・・
その「名前」、「年齢」、
「職業」、「性格」、「特徴」と・・・・
どんどんヒノウエさんの演じる
“遺族像”は固まり始める。
そして、
僕が演じる”遺族”のキャラクターに関しても、
遺族役のみんなから意見を貰いながら・・
「名前」、「年齢」、
「職業」、「性格」、「特徴」
と、少しずつ固まっていき・・・
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【神谷椎太郎 (かみやしいたろう)】
東京の大学に通う19歳の学生。被害者とは小さい頃からの幼馴染。小さい頃から被害者に対して一方的に好意を持っており、犯人に対しての憎悪は凄まじい。血縁関係はないが、懇願し、今回の真犯人探しに遺族の一員として参加してきた。趣味はなし。
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という・・・
とてつもなく恐ろしいキャラクターが
出来上がってしまった。
完全ヤンキー
「カサハラ君の役、めっちゃええやん~!絶対オモロイやん!」
遺族A(上原マサミ)
「いいですね。この中に、親族以外がいるって言うのも、“遺族たち”の凄みが増しますね」
遺族B(上原アケミ)
「なんとなく、カサハラさんにピッタリの役だと思います」
カサハラ
「ピッタリって、どういうことですか?!」
ヒノウエさん
「イイ感じですね。いろんな関係性が生まれてきて、物語に深みが増していきそうデス」
各々の”遺族”というキャラクターが、
この会議を経てどんどん結びついていき、
”遺族たち”という集団の様相が
次第に色濃くなってゆく。
カサハラ
「(ちょっと腑に落ちない点もあるけど‥これが、役作りというものなのか・・・・)」
すると・・・