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僕の中で生まれ湧いてきた演技の”道標”








チュンチュン



チュンチュン


チュンチュン








・・・・あ、朝だ!!!


僕はバッと起き上がった。


しまった!アラームを掛けずに寝てしまった!!



僕はスマホを手に取り、
時刻を確認しようとした。



「やべぇ!スマホ充電してねぇ・・・」



帰宅後、倒れ込むように寝てしまったため
スマホの充電など完全に忘れてしまっていた。



「とりあえず、今の時間は・・・」



僕はリモコンを手に取り、
恐る恐るテレビをつけた。


「・・・・よかった・・まだ7時だ・・」


全然大丈夫だった。


むしろ、眠りについてから
まだ2時間しか経っていなかった。


あれだけ疲労困憊になっていたものの・・

昨日の”濃ゆ過ぎた稽古初日”の
興奮状態がおさまり切っていなかったのか・・


たった2時間の睡眠だけで、
眠気は完全に吹っ飛んでしまった。




「疲れはたまっているだろうから、もう少し休んだ方が良いと思うけど・・せっかく起きたんだし、台本をもう一回読むか・・」


そう思い僕は・・


昨晩歩きながら一通り読み込んだ台本を、
再度じっくり読むことにした。


「・・・・ふむふむ、なるほど・・これって。こういう意味だったのか・・・」


台本は読めば読むほど、
”新しい表情”が浮かび上がってくる。



演技に関して何の知識のない僕は
演技は、セリフを覚えて、しゃべってなんぼという感覚でいた。


しかし・・


台本の読み込みを繰り返すことで、


”セリフに込められた意味”

”なぜそのセリフが発せられることになったのか”


という“感情の道標”というものが
はっきりと見えてくると・・・


セリフはただ覚えるだけじゃダメなんだ。そのセリフが“自然と口から出てくる”ように、感情の順序を正しく辿っていかなければならないのだ・・!


と、思えるようになっていた。


今回の僕に与えられた役
”遺族たち(神谷椎太郎)”には


”セリフはない”


しかし・・


その役を作り上げていく過程でも、
アプローチの仕方はきっと同じはずだ。



セリフがなくても、
自然と身体が動くように


感情の順序を辿っていくことが
きっと正解なのだ・・・



その辿り方は、
きっと、人それぞれだと思う。


細い道を辿って
“最短距離”でいくものもあれば。


大通りを通って
“ゆっくり確実”にゆくこともあるだろう。



そう、昨日の

“13キロ”の道のりのように。



僕なりの辿り方で。



これは、
誰かに教えてもらったことではないし・・


もしかしたらこの考え方は
間違っている可能性も大いにありある。


だけど・・これは


演技と言うモノに対して、
真摯に向き合った結果・・・



僕の中で生まれ湧いてきた
演技の”道標”となるのかもしれない。




「よし・・家を出るまでの、あと数時間・・もっともっと新しい発見をして、今日の稽古に臨んでみせるぞ・・」



何かに対してこんなにも
のめり込める感覚に陥ったのは・・


これが初めてだ。


好きなことをやっていると
寝る間も忘れるとよく言うが



気が付かないうちに
そして着実に僕は・・・・


演技が好き


に、なり始めていたのだ。




つづく・・・

P.S. & 『今日のコラムをもって・・』

いやぁ~やっぱり、頭の良い人って、効率よく勉強するものなんですね(笑)
この日をきっかけに、台本を読み込んだりセリフを覚えたり、何かの勉強をするときは、必ず「歩きながら」するようになりました。高2のときにちゃんと気づけていたら・・・また違った人生を歩んでいたのかな~なんて。

と、いう訳で・・・・

この


カサハラケントの
『コラムって何書けばいいんですか?』




ですが・・・


今日の投稿をもって・・・





”連載1周年”を
迎えることが出来ました!!!!


(※連載開始が2022年4月21日だったので、正式には明日で。笑)




これもすべて、常日頃からこのコラムをご高覧いただいているみなさまのお力添えのおかげでございます・・!!!


連載当初は・・


なんとか打ち切られないように・・・


と、毎週毎週ヒヤヒヤしながら、必死にパソコンに向かっていました。
まさか1年も続けることができるなんて思ってもいませんでした(涙)



という訳で、来週から2年目に突入しますが、引き続きみなさんに楽しんでいただけるよう精一杯頑張ります☆


連載中の「役者のストーリー」。
完結までどのくらい期間を要するかまったく不明ですが・・・


これからも末永くお付き合いいただけますと、幸いです(^O^)/


では、また来週・・・

お楽しみに~!!



カサハラケント


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カサハラケント
カサハラケント (笠原賢人) 1988年5月17日生まれ 新潟県新発田市(旧紫雲寺町)出身 2011年、大学を卒業後、 役者・絵描き・クリエイター活動を開始。 役者としては、 主に舞台(40本以上)やCM等で活動。 絵描き・クリエイターとしては、 個人や企業・行政から依頼多数。 横浜の商業施設でのグッズ販売に、 ZeppTokyoで開催されたファッションイベントでは 自身作成のロゴがメイン採用。 2019年には、 地元新発田市の図書館で個展も開催。 また、2018年からは 新発田市と共同でプロモーションムービーを制作。 2021年に高校生とともに企画・制作したCMは 「新潟ふるさとCM大賞」で準グランプリを獲得。 その他にも、 舞台やコントライブの脚本や、 人気バンドユニットの小道具制作など 幅広くクリエイター活動を展開。 将来の夢は、 「新発田で映画を撮る」こと。 そして、全国の人に 「新発田」を「しばた」と 読んでもらえるようになること。