今回の舞台の配役の数は
前日に合流したばかりのヒノウエさんを入れた
”遺族たち”5人を含み「18人」である。
しかし・・・
カサハラ
「(今日・・・30人近くいない?!)」
何故か・・・
明らかにその配役数を
遥かに超える人数が
この日の
稽古場に集まっていたのだ。
カサハラ
「(え・・・?これってもしかして・・・
ヒノウエさんに続き、”遺族たち”がさらに増えたのか!?)」
あり得る話である。
台本上の”遺族たち”に
人数は定まっていない。
それに・・・
”遺族たち”という表し方だと
なんとなくもっと人数が多くても
”不思議ではない”気がしてきた。
カサハラ
「(あの”只者ではない演出家”のことだ・・・たった”5人”という人数に違和感を感じ、もっとリアルを追求するため、さらに10人以上、遺族役を増やしてきたのかもしれない・・!!)」
ちょ、ちょっと待ってくれよ・・・!!
あれだけ昨日5人で
話し合って遺族のキャラクターを・・
”神谷椎太郎”という
キャラクターを作り上げたというのに・・
ここでまた人数が
一気に増えてしまったら
その設定もリセット
させられてしまう可能性はないか!?
いやだ・・!!
神谷椎太郎・・
かなりヤバめなキャラクターだけど・・
それでも少しずつ
愛着がわき始めてるんだから・・・!!
これでは”神谷椎太郎”という
人物が埋もれてしまう・・・
消えてしまう・・・!!
カサハラ
「完全ヤンキーさん!僕ら”遺族たち”はどうなってしまうんですか!?」
完全ヤンキー
「へ?何がや?」
僕はこの緊急事態に
いてもたってもいられなくなった。