なんとか間に合った。
やるだけのことはやった。
こんなにも全力で
持てる力を注いできたものは
あとにも先にも
これ以上ないかもしれない。
創ることの
大変さ、難しさ。
が身に沁みる、経験となった。
でも、それ以上に
”創り手”の
楽しさ・面白さ
を全身で味わうことができた。
「(これは、癖になっちゃかもな・・)」
そして・・
昼間に一度リハーサルをし、
諸々、修正や確認を行った後・・
18:25
ケイスケと僕は控え場所に移動し
それぞれ本番に向けて集中力を高めていった。
そして・・
18:30、開場。
お客さんが少しずつ
劇場に入ってくる音が聞こえる。
受付でUPさんが
お客さんを案内する声・・
客席から聞こえてくる
談笑の声。
本番が近づくにつれて
どんどんと大きくなってくる。
それに合わせるように
僕の中の鼓動も早くなる。
「(大丈夫。あとは、思いっきり楽しむだけだ・・)」
そう、自分に言い聞かせて
目を瞑り、息を整える。
そして
ついに時刻は
開演を迎えた。