「やべぇ、マジでどうしよう・・・」
こうなることは、
誘われた時に重々予想はしていた。
このように
”飲み会の楽しさ”に
負けて終電を逃すことは
これが初めてではなかったからだ。
大学のときも、たまに参加した飲み会では、
必ずと言っていいほど、”最寄り駅までの終電”を逃していた。
しかし
そんな状況になったとしても
「じゃあ、朝まで漫喫かカラオケあたりで仮眠でもするか~」
という思考に僕はならない。
当時は貧乏学生だったので
”飲み会でお金を使った後に、
さらに無駄な出費はしたくない”
という気持ちも強かったのだが
何よりも
「どうしても、家に帰りたい」
という気持ちが
人一倍強かったのだ。
僕は”一人で過ごす時間”に
かなり強いこだわりがあり・・
特に誰かと楽しんだ後は絶対に
”家で一人でゆっくりと過ごしたい“
という衝動に駆られるのだ。
なので、僕はたとえ
”最寄り駅までの終電”
を逃してしまったとしても・・
残された電車で少しでも
自宅の方向に進み、そこから
“なんとか歩いて家まで帰る”
という行動を、
終電を逃すたびに必ず取っていた。
という訳で
「とりあえず、家の方向に向かって、
そこから歩いて帰るか・・・・」
と、この日もそう思いながら、
残っている電車に乗り込み
自宅の方へ少しでも進路を向けたのだった。